米国では、実在しないCEOを動画に出演させる仮想通貨詐欺が問題になっています。
27日のForbes報道によると、カリフォルニア州の金融規制当局が金融サービス会社を名乗る5社に対し、詐欺の疑いで営業停止を命じました。
そのうち2社は、実在しない人物をCEOとして紹介しています。
動画に偽CEOを出演させる仮想通貨詐欺は、日本国内でも起きるかもしれないため、注意が必要です。
以上の手口を踏まえ、我々ができる対策を確かめましょう。
要点
実在しないCEOを使った仮想通貨詐欺
仮想通貨詐欺をする企業には、実在しないCEOを動画に出演させるケースもあります。
カリフォルニア州の金融規制当局から営業停止を命じられた企業の一部には、偽CEOを使って顧客をだました疑惑がもたれる状況です。
特定の人物を顔出しで動画に出演させることで、安心を覚える視聴者もいます。
しかし出演者の情報が虚偽だと、見る人をだますことになるのです。
今回営業停止を命じられた5社のうち2社は、架空のCEOを、あたかも実在するかのように動画で紹介していました。
該当する企業のひとつであるMaxpread社は、マイケル・ヴァネスというCEOを動画に登場させています。
しかしヴァネスは、コンピューターによって作られたアバターでした。
アバターで偽の人物を作り、信用した人からお金をだまし取る狙いだったのでしょう。
もう1社のHarvest社には、マーカス・ピーターズというCEOが動画に出演しています。
しかしそれは雇われた俳優が、そう名乗っていただけです。
同社は先月経営破綻しており、投資家による資金へのアクセスが不可能になっているといいます。
このように仮想通貨業界では、偽のプロモーション動画で顧客を信じさせ、資産をだましとる詐欺が見られます。
今回の報道について、Twitterでは以下のような口コミがありました。
カリフォルニア州当局は偽CEO紹介企業を営業停止に
米カリフォルニア州の金融規制当局は、偽CEOを紹介した2社を含む5社に対し、営業停止命令を出しました。
5社には投資家への詐欺の疑いがもたれています。
彼らはAIを使った仮想通貨トレードを宣伝していました。
Forbesによると、詐欺の疑いのある企業は上記のトレードについて「驚くべき利益をもたらす」というような誇大広告を出していたといいます。
仮想通貨業界では「驚異的な利益」「必ず儲かる」などという言葉には注意が必要です。
投資である以上、常に損失のリスクがともないます。
社会情勢は刻一刻と変わるため、投資のプロでも相場の予測が難しいのです。
以上から絶対的な利益保証をアピールする企業は、詐欺と疑いましょう。
我々ができる仮想通貨詐欺対策とは
仮想通貨詐欺を防ぐには、以下の3つを実践してください。
・金融庁に正式登録している取引所を利用する
・仮想通貨のホワイトリストを確かめる
仮想通貨詐欺は、その分野を知らない人が狙われやすいといえます。
関連知識を身につけていれば、詐欺を狙う企業の主張がおかしいことにも気づけるでしょう。
取引を始める前には、金融庁の正式登録がある取引所の一覧と、仮想通貨のホワイトリストも確かめてください。
信頼できる取引所で、健全な取引を進めるためです。
金融庁への登録がない取引所や、ホワイトリストにない仮想通貨には、触れるべきではありません。
そうしたものに関連する情報は、鵜呑みにしないように注意しましょう。
詐欺被害を防ぐには、一定の知識を身につけ、業者や仮想通貨の信頼性を見極めてください。
まとめ
米国で偽CEOの動画を使った仮想通貨詐欺が問題になっています。
このように手口が年々巧妙化しているため、だまされないように気をつけてください。
詐欺から身を守るには、一定の知識を身につけましょう。
そのうえで信用できる取引所に登録し、信頼性のある仮想通貨の売買に取り組んでください。
情報を鵜呑みにするのではなく、その信憑性を確かめることが大切です。