FTX前CEOであるサム・バンクマン=フリード氏に、保釈取り消しの可能性があります。
CNNによるとルイス・カプラン連邦判事が同氏について、証人買収の可能性を指摘しました。
カプラン判事によると、前CEOの刑務所への再送還も10月までにはありえると述べています。
証人買収の定義を踏まえ、前CEOの新たな疑惑を見ていきましょう。
要点
証人買収とは?
証人買収とは特定人物に虚偽証言の機会を与え、その見返りで利益提供をする行為です。
日本でも「証人等買収罪」に問われます。
裁判を不正な判決へ導く可能性だけでなく、重大な事実を隠すものとして、悪質です。
真実を明かし、それに見合った判決を下す場において、ウソやその指示は許されません。
FTXのサム・バンクマン=フリード前CEOの問題でも、証人買収の可能性が浮上しました。
彼が特定人物にお金を払い、自分に有利な証言を約束したかもしれないのです。
これが本当なら、またひとつ罪に問われてしまいます。
今後の調査によって、前CEOの証人買収の有無がわかりそうです。
FTX前CEOが証人買収か
CNNの16日報道では、現地時間同日の審理でルイス・カプラン連邦判事がバンクマン=フリード前CEOについて、証人買収の可能性を指摘しました。
このときの審理における保釈取り消しの可能性は否定しています。
しかしカプラン判事によると、最終的に前CEOが10月公判までに刑務所へ戻るかもしれません。
今回の報道では、前CEOが証人を買収した証拠は明かされていません。
しかしカプラン判事はこれについて、可能性を裏づける理由があると語っています。
判事の指摘が本当であれば、前CEOにさらなる社会的制裁が下りそうです。
裁判所としては、犯罪者による証言操作を警戒しているのでしょう。
その結果として、判事に証人買収の証拠が伝わったのかもしれません。
前CEOは保釈後も問題行動
バンクマン=フリード前CEOは、実際に保釈後も問題行為を繰り返しています。
この背景から、証人買収をする可能性は否定できません。
たとえば9日に前CEOは、特定メッセージングアプリ使用を禁じられました。
証人候補への接触がわかったからです。
ここで自分に有利な虚偽証言を指示するかもしれなかったでしょう。
また前CEOは、VPNの使用禁止も受けました。
VPNとは、特定人物だけが使える専用ネットワークです。
前CEOはこの使用について、検察から告発を受けています。
つまり保釈中の前CEOは、証人との接触を疑われる行動を繰り返しています。
Cointelegraphの1月4日報道によると、前CEOはFTX事件の刑事責任について、全面的に無罪を主張しています。
彼には電信や証券詐欺、選挙資金法の違反などさまざまな罪が指摘される状況です。
このケースでは、前CEOが無罪につながる虚偽証言を、他人に約束させる可能性があります。
デジタル機器を使った証人への接触疑惑も、こちらが背景でしょう。
まだ証人買収の決定的証拠は報じられていませんが、今後の動向には要注意です。
まとめ
FTXのサム・バンクマン=フリード前CEOに、保釈取り消しの可能性が浮上しました。
証人買収により、裁判を自分に有利に進めようとしている疑惑があるからです。
決定的な証拠が見つかれば、刑務所への逆戻りもありえます。
これまで前CEOは、証人との接触疑惑からデジタル機器の使用禁止を受けています。
そのなかで連邦判事が保釈中の犯罪の可能性を指摘しました。
これが本当なら、前CEOにはさらなる窮地が待っています。
世間を騒がせているFTX事件ですが、今後もさらなるトラブルがあるかもしれません。