24日の日本経済新聞報道によると、IT大手の富士通が、ブロックチェーン開発のクラウドサービスを始める見通しです。
またこれにともない、ベルギーのブロックチェーンアプリ開発システム企業「SettleMint」のサービス販売も引き受ける予定です。
国内有数のIT企業である富士通も、ブロックチェーン開発の支援に乗り出しました。
今回の報道の詳細を見ていきましょう。
要点
富士通のブロックチェーン開発支援とは
富士通がブロックチェーン開発システム提供の見通しです。
クラウドサービスの形式をとっているため、誰でも手軽に利用できる可能性があります。
今回の新サービスにより、国内でのブロックチェーン開発が加速するかもしれません。
富士通は今回のサービス提供にともない、ベルギー企業SettleMintと提携しています。
SettleMintのサービスを富士通から販売する予定です。
富士通は以上の提携を通し、金融や公共などの各事業で、ブロックチェーン活用を考えていきます。
富士通のブロックチェーン開発システムは、国内外でさまざまなイノベーションをもたらしそうです。
今回の富士通の動向について、Twitterでは以下の口コミがありました。
提携企業のSettleMintについて
SettleMintは、2016年にベルギーで設立されました。
同社は開発者向けプラットフォームを提供しています。
それもWeb3インフラ上におけるアプリケーションの高速構築ができるものです。
SettleMintのプラットフォームは、ブロックチェーンの短期運用ができます。
従来は導入事例考案から本番運用まで、数カ月~数年かかるとされます。
しかしSettleMint製品なら、数週間で済むとのことです。
ここから手軽なシステム開発につながるでしょう。
今回の富士通とSettleMintの提携には、前段階がありました。
富士通のベンチャー投資部門「富士通ベンチャーズ」が、2022年にSettleMintへ出資していたのです。
当時の出資が、富士通のブロックチェーン開発支援につながったのでしょう。
富士通が目指すのは、信頼性の高いブロックチェーンの需要増加です。
とくに今後はCO2(二酸化炭素)排出量証明のような、環境に関わる場面でのブロックチェーン活用を目指しています。
いずれにしても日本大手のIT企業と、世界が誇る高速プラットフォーム企業の提携は、国内でブロックチェーン開発に好影響を与えそうです。
富士通におけるこれまでのブロックチェーン活用
富士通は今回の新サービス提供前にも、さまざまなブロックチェーン活用をしています。
たとえば「FUJITSU Track and Trust」が話題です。
製造者や生産者、消費者などが関わる情報共有を、ブロックチェーンで実現します。
メーカーと輸送業者間における契約書の自動生成や、原材料生産者や消費者間での履歴情報の共有などが代表例です。
2021年11月には、英国のBotanical Water Technologiesと提携しました。
世界初の水取引プラットフォームである「Botanical Water Exchange」に「FUJITSU Track and Trust」を活用し、追跡可能性を生み出しています。
このような実績から、富士通のブロックチェーン開発システムも、成功に期待です。
まとめ
富士通はブロックチェーン開発支援を本格化させます。
関連システム開発のクラウドサービスを始める見通しだからです。
ベルギーの高性能プラットフォーム企業と提携するなど、万全の体制を整えています。
富士通はこれまでも国内外でブロックチェーンの活用をしてきました。
IT企業としての信頼性から、今回の開発支援に期待する方もいるでしょう。
ここからブロックチェーンを使った画期的なサービスが生まれるかもしれません。