Cointelegraphによると仮想通貨レンディング企業であるGenesisが、19日までに経営破綻していることがわかりました。
この件に関連して、BybitなどがGenesisへの債権を報じられるなど、影響も出ています。
Genesisの経営破綻を踏まえ、22日時点の仮想通貨業界への影響を見ていきましょう。
要点
仮想通貨レンディング企業Genesisの破綻について
仮想通貨レンディング企業であるGenesisが、19日までに経営破綻に追い込まれました。
ニューヨーク南部地区において、チャプター11(連邦破産法第11条)適用を申し込んだからです。
これについて、Genesisは19日にプレスリリースを出しています。
チャプター11適用に基づき、Genesisはデュアルトラックプロセスを考えているようです。
売却や資本調達、持分取引などにより企業を立て直すこととされます。
以上がうまくいけば、新所有者のもとで事業をまた始められるとのことです。
つまりGenesisは、企業再建の道を探っています。
今回のGenesisの破綻では、FTX破綻の影響もあったようです。
11月にGenesisは、プラットフォームからの出金停止をしました。
この時期の仮想通貨業界は、FTX問題に揺れています。
さらにGenesisは、2023年1月に従業員の30%を解雇しました。
2022年8月にも当時の20%の従業員削減をしていますが、さらなる規模縮小により経営上の苦難がうかがえました。
以上からGenesisはFTX問題の影響もあり、苦境を乗り越えられなかったようです。
Genesisの破綻について、Twitterでは以下のコメントがあります。
仮想通貨取引所Geminiの共同創業者は楽観視も現実は厳しいか
Cointelegraphによると、仮想通貨取引所Geminiの共同創業者として活躍するキャメロン・ウィンクルボス氏が、Genesisの破綻に見解を示しました。
それによるとウィンクルボス氏は、今回の報道を「良いニュース」ととらえています。
しかし実際は、Geminiも厳しい状況と見る方がよいでしょう。
ウィンクルボス氏はGenesisの一件により、Geminiのユーザーがお金を取り戻せると考えているようです。
Coinpost報道によると、Gemini運営のGemini Trust CompanyはGenesisの上位債権者になっています。
その金額は7億6600万ドル(約992億円)です。
一方でCoinpostはSEC(米証券取引委員会)によるGenesisとGeminiの提訴も報じています。
Geminiの利回りサービスが、Genesisを通した提供になっています。
SECは、このサービスが未登録有価証券の提供として、証券取引法違反と主張しているのです。
彼らニューヨーク地裁に対し、提訴先企業の罰金支払いや不正利得返還などを求めました。
以上からGenesisの破綻は、Geminiにも影響を及ぼしています。
BybitなどもGenesisに債権か
世界的取引所のBybitなどにもGenesis破綻の影響がありそうです。
こちらのツイートに、Genesisの債権者リストがありました。
これによるとBybitが同社投資部門Miranaを通し、約1億5100万ドル(約196億円)を貸していることがわかりました。
ほかにもNFTゲームのDecentraland、仮想通貨ステラルーメンを手がけるステラ財団などが債権者リストに入っています。
Genesisの今後次第では、有名企業の苦境が報じられ、業界をネガティブにさせるかもしれません。
まとめ
仮想通貨Genesisが経営破綻となり、業界への影響が懸念されます。
提携企業である取引所GeminiもGenesisに多額の債権を持っており、今後の動向次第では経営に悪影響があるかもしれません。
ほかにもBybitなどがGenesisに多額の債権を持つなど、気になる実態がわかっています。
Genesisや関連企業の動向次第では、また業界が厳しい状況になりそうです。