23日のロイター報道によると、日本銀行はCBDCのパイロット実験を始める方針です。
2023年春から始める予定で、詳細は今後調整の見通しになっています。
かねてから話題になっていたCBDCですが、日本もついに第一歩を踏み出しそうです。
日本のCBDCの発展状況を見ていきましょう。
要点
CBDCとは
CBDCは「中央銀行デジタル通貨」(Central Bank Digital Currency)を表します。
日本銀行もCBDCについて、こちらで定義を公開中です。
日本銀行によると、CBDCの定義は次の3つになります。
・円などの法定通貨建て
・中央銀行から発行
デジタル化や法定通貨建てという点までは、仮想通貨と同じでしょう。
ビットコインやイーサリアムなどほとんどの仮想通貨は、民間組織からの発行が通例です。
中央銀行が発行を担う点で、仮想通貨と異なります。
ここから日本銀行が発行するデジタル通貨は、仮想通貨と法定通貨の融合ととれるでしょう。
果たして日本版CBDCは、実現できるのでしょうか。
日本銀行のCBDC実験計画について
諸外国でCBDC開発やプロジェクト進行が見られるなか、日本も本格的な段階に乗り出しそうです。
2023年春に、日本銀行でもCBDCのパイロット実験を始める予定と報じられました。
これまで日本銀行は、CBDCの実証実験第1段階を2021年4月に始めています。
ここでは基本的な機能検証が進められました。
つまりCBDC自体が動くかどうかへの着目です。
2022年4月には第2段階となり、取引額や保有額、付利などの複雑な機能を確かめています。
この実証実験は2022年度中に終わる予定です。
順調に進めばすぐにパイロット実験へ進むのでしょう。
つまりパイロット実験は、実証実験よりもさらに本格的な段階になります。
まずは実証実験の成功が待たれるところです。
日本銀行によるCBDCのパイロット実験について、Twitterでは以下の口コミがありました。
パイロット実験ではメガバンクの協力も
あたらしい経済によると、CBDCのパイロット実験では、メガバンク3社の協力もあるそうです。
その3社とはみずほ銀行、三菱東京UFJ銀行、そして三井住友銀行になります。
さらに地方銀行の協力も予定される状況です。
パイロット実験は実証実験よりも踏み込んだ段階になります。
民間の銀行との協力により、CBDCの機能を多方面から確かめるのでしょう。
ここからの日本版CBDCは、人々の生活に通用する可能性を試されます。
2026年あたりには発行可否を判断か
23日のロイター報道時点では、日本におけるCBDCの導入予定はまだ決まっていません。
実証実験がまだ完全に終わっていないからです。
パイロット実験も、まだ開始予定が決まったに過ぎません。
2022年1月の国会審議では、日本銀行の黒田東彦総裁がCBDC導入に言及しました。
2026年ぐらいには判断可能という見解を示しています。
日本のCBDCには、まだ複数の実験段階があるため、導入可否の判断が前後するかもしれません。
果たして2026年に、日本のCBDCはどうなっているのでしょうか。
まとめ
日本でもCBDCのパイロット実験が始まりそうです。
2023年春に日本銀行主導で進められることになっています。
CBDCの開発がうまくいけば、将来的に国内でも浸透するでしょう。
CBDCは仮想通貨と違い、日本銀行が発行や管理を手がけます。
以上から法定通貨のデジタル版というイメージになるでしょう。
全世界でさまざまな仮想通貨が流通するなか、日本のCBDCは世に出るのでしょうか。