現在リップル社において、投資部門であるXpringが先物取引やローンなどの金融商品を新たに開発しているとCoindeskが報じています。
安い手数料による高速送金やそれを生かした金融ネットワーク構築などで多くの仮想通貨ユーザーや金融関係者から人気を集めていたリップル。
今回の報道が真実なら、リップル社は新たな展開へ踏み出したことになります。その詳細を解説します。
要点
高速送金や独自の金融ネットワークなどで人気のリップル社が金融商品の自社開発に乗り出しました。開発される商品の種類や詳細を述べます。
リップルが開発する金融商品とは
今回リップル社が新たに開発する金融商品は、先物取引、ローン、金融派生商品の3種類です。
先物取引
先物取引とは、将来の売買を予約し、定められた期日に実際に決められた内容で取引することです。
取引時点では、すでに内容が決まっており、実際の市場価格よりも確実に安く買ったり、高く売ったりできて、多くの投資家を出し抜き利益を得られる可能性があります。
仮想通貨の先物取引はすでにBakktがビットコインで展開しています。
Bakktはニューヨーク証券取引所と同じICE(インターコンチネンタル取引所)の子会社である金融事業として活動しています。9月23日にビットコインの先物取引が開始されました。
9月23日に本格開始した同サービスは、初日に71万米ドル(約7700万円)の取引額を記録し、今後の動向が期待されています。
これまでアルトコインの先物取引では特筆すべきものは見られませんが、リップルはアルトコインとして先物取引の先陣を切るのでしょうか。
ローン
ここでのローンは仮想通貨を担保にしたローンサービスを意味し、リップル社でXRPを担保にローンを行う事業になるようです。
リップルのような仮想通貨を担保に入れれば、現金だけでなくほかの銘柄である通貨を借りられるケースもあります。
従来のローンサービスとは違い、仮想通貨ローンでは信用力調査を設けていないケースが多く、誰でも必要なときに借りられるのが通例になっているようです。
仮想通貨ローンの代表例には、世界200カ国以上で事業展開する「Nexo」が挙げられます。
金融派生商品
金融派生商品とは「デリバティブ」とも呼ばれます。ここではリップルの市場価格を基準に独自の価値を打ち出す金融商品を意味します。
すでにビットコインではデリバティブ取引が活発になっており、2019年5月には同様の取引が過去最高を更新したことが明らかになっています。
以下はDiarが該当する発表に添えたグラフです。
ビットコインの金融派生商品がこれだけ盛況であれば、アルトコイン版の誕生も時間の問題でしょう。その先陣を切るのがリップルになるのでしょうか。
ビットコインとの差別化が新金融商品で発揮され人気の可能性
リップルにはビットコインには見られない独自の魅力が凝縮されており、新しい金融商品でもそれらが遺憾なく発揮され、リップル自体の将来性を高める可能性が高いです。
ビットコインなど従来の仮想通貨とは違い、リップルはリップル社が管理を一手に受けているため、今後開発された金融商品も会社側の目が行き届きやすいです。
リップル社のこれまでの信頼性を考えれば、トラブル防止のカギになるでしょう。
リップルはローコストで高速送金できるのがウリなので、先物取引やローンなど新しい金融商品でもスムーズに取引しやすくなり、流動性が活発になる可能性は高いです。
以上のことから、ビットコインとはまた違った魅力的な先物取引やローン、デリバティブを展開してくれるでしょう。金融商品としてもリップルは将来性が高いと考えられます。
まとめ
リップル社は今後先物取引やローンなど新しい金融商品の開発に取り組むようです。これが本格化すれば、ビットコインで展開されてきたビジネスとは違った魅力的な金融商品が世に出ることになります。
ビットコインとは管理システムが違い、ローコストで高速送金できるリップルなら、関連する金融商品でも独自の存在感を発揮できそうです。
多くのリップラーを納得させる金融商品の誕生が望まれるところです。