米国のシークレットサービスで、ここ最近の仮想通貨押収額がわかりました。
その金額は過去7年で約1億ドル以上、日本円にして約130億円に及びます。
仮想通貨を使った犯罪事例が続出するなか、シークレットサービスも多くの事件と戦っている状況です。
シークレットサービスに関する報道から、仮想通貨犯罪捜査の現況を紹介します。
要点
米国のシークレットサービスとは?
米国のシークレットサービスは、1865年の米国南北戦争時に財務省傘下として設置されました。
この組織について、大統領のような要人警護をイメージする方もいるでしょう。
実際は、南北戦争時に続出した通貨偽造対策や捜査をする機関として作られています。
以上から仮想通貨を使った違法取引についても、厳重な捜査を進めているのです。
シークレットサービスは要人を守るだけでなく、経済犯罪から国家や市民を守る役目も果たします。
今回の仮想通貨押収額も、シークレットサービスによる犯罪監視の成果でしょう。
過去7年間で約1億ドル以上の仮想通貨を押収
CNBCの現地時間19日報道によると、米国のシークレットサービスで以下のことがわかりました。
出典:CNBC
訳:米シークレットサービスは2015年以降、違法取引されたデジタル通貨を1億0200万ドル以上押収している。
近年において、仮想通貨犯罪が増えていることがうかがえます。
同時にシークレットサービスの押収額からは、犯罪に対する解決能力の高さが見てとれるでしょう。
仮想通貨の不正利用によって、多くの企業や個人が被害を受けている状況です。
そうした状況を少しでも改善するために、シークレットサービスの役割は重要といえます。
今回わかった仮想通貨押収額について、以下の口コミが寄せられています。
シークレットサービスによる仮想通貨の違法取引操作とは?
シークレットサービスは、ワシントンDCのGIOC(グローバル捜査センター)本部で違法取引をチェックしています。
ブロックチェーンでは、違法性を含むおそれがあるウォレットの取引も含まれるのです。
シークレットサービスはブロックチェーンの監視によって、違法取引の操作が可能とされます。
GIOCではブロックに取引が入っていれば、アドレスの追跡ができます。
取引先のアドレスをチェックし、そこに違法性が関わっていれば、不正取引として捜査が始まるようです。
このようにしてシークレットサービスは、犯罪目的での仮想通貨取引をつかまえます。
仮想通貨の違法取引はつかまえやすいのか
仮想通貨の違法取引はつかまえやすいとされます。
たとえばシークレットサービスのDavid Smith氏は仮想通貨関連の犯罪者について、CNBCで以下のように語りました。
出典:CNBC
訳:彼らはいくつかの主要通貨に関連した特定の市場変動性を避けたがります。
仮想通貨を不正取引に使ったり、別の通貨に換えたりするときに、市場変動が不自然に大きくなるケースがあるのです。
犯罪者によってはこれをきっかけに犯行がバレるのをおそれ、盗んだ仮想通貨を動かせません。
デジタル取引には、ブロックチェーンのブロックのように痕跡が残ります。
本物のお金のように、マネーロンダリングの形跡もつきやすいのでしょう。
シークレットサービスによる多額の仮想通貨押収には、以上のしくみも関わっているようです。
まとめ
シークレットサービスによる仮想通貨押収額が1億ドルを超えていることが話題です。
仮想通貨の取引はブロックチェーンに痕跡が残ることから、不正の取り締まりがしやすい状況も考えられます。
今後仮想通貨関連の犯罪が、どのように多様化するかはわかりません。
米のシークレットサービスに限らず、世界的な犯罪抑止への取り組みが重要です。