リップル社は19日、XRPや自社の活動にとどまらない仮想通貨市場全体のテーマを発表。
それによると、20年を仮想通貨普及の年とし、ポジティブな見通しを述べました。
要点
仮想通貨市場における2020年の3つのテーマ
リップル社は19日に公式サイトで仮想通貨市場における20年の展望を発表。
New year, new trends: Ripple executives share their thoughts on how new technology and applications for digital assets will lead to tangible change across industries. https://t.co/T7Nz3nfbQN
— Ripple (@Ripple) December 19, 2019
これは自社の活動やXRPの動向に限らない、市場全体を通した3大テーマとなっています。
その中で、同社は20年の3大テーマを「仮想通貨の普及」、「利用の増加」、「業界の変化」と指摘しています。
20年の3大テーマ①「仮想通貨の普及」
リップル社によれば、20年は「仮想通貨普及の年」になると指摘。
そのメインになるのがモバイルウォレットでの利用で、PayPalといった大手の決済アプリなどがその入り口になると指摘しています。
日本でいえば、リップル社も関わる決済アプリ「Money Tap」をイメージすればわかりやすいでしょう。
また、新興国ではメインストリームでの活用も起こる可能性があると指摘。
ケニアやナイジェリア、トルコのような法定通貨の価値が不安定な国々ではすでに仮想通貨での利用も増加傾向にありますが、来年以降も新興国と仮想通貨の関係性は注目です。
20年の3大テーマ②「企業利用の増加」
二つ目は「企業利用の増加」。
リップル社によれば、ブロックチェーンを活用したソリューションの導入が20年に進み、仮想通貨自体の信頼性も上がると予想。
現段階ではFacebookのリブラが最もわかりやすい例として挙げられるでしょう。
さらに、世界の銀行が仮想通貨の保有や運用をするケースも増加すると指摘しています。
このことに関しては、今月ドイツの銀行が仮想通貨の保有と販売を始めるという報道も入ってきています。
また、法定通貨のデジタル化も進むとリップル社は指摘しており、中国をはじめとした各国の法定通貨デジタル化動向も大きなテーマとなりそうです。
20年の3大テーマ③「業界の変化」
3つのテーマとなるのが「業界の変化」。
リップル社によれば、20年は小規模の取引所は合併や閉鎖に追い込まれると予想しています。
ただ、このことに関しては、すでに今年に世界中で起きていますが、上記に挙げた銀行や政府がよりデジタル通貨領域に入ってくれば、それと併せて業界の構造も変わると考えているようです。
CEOガーリングハウス氏は仮想通貨プロジェットにも変化が訪れると言及しており、2000ものプロジェクトは多すぎることを指摘、アルトコインに関しては淘汰が起きると指摘しています。
まとめ
リップル社は19日、XRPや自社の活動にとどまらない仮想通貨市場全体のテーマを発表。
それによると、20年は「仮想通貨の普及」、「利用の増加」、「業界の変化」とし、全体としてポジティブな見通しになる予想しました。
もちろん、これらの予想が必ずしも正しいとは限らず、また新しい材料が出てくる可能性も十分にあり得ますが、リップル社が指摘するのはいずれも根本的で重要なテーマとなります。
そのため、このことを頭の片隅におきつつ規制や企業の利用、そして価格動向などを追っていきたいですね。