ビットコインをはじめ仮想通貨で店舗やネットショップなどでの代金決済ができることを知る人は多いでしょう。しかし、世界では日本も含め、バスやタクシー、電車など公共交通機関の運賃を仮想通貨で決済可能にする動きも見られ、これを知る人はまだ少ないと考えられます。
本記事では仮想通貨で公共交通機関の代金が決済できる例を2つ紹介します。Suicaのように誰もが知るものにも仮想通貨導入が検討されています。
該当例は段々増えているので、これを読んで仮想通貨を取り扱う公共交通機関を利用したときに備えましょう。
要点
ビットコインなど仮想通貨を使ってバスやタクシーなど公共交通機関の代金を決済できる例が増えています。
実例1: ブラジルでバス乗車券に仮想通貨決済導入
ブラジルでは、同国の有名バス会社であるGBSグループが運行する「Brasil Sul」と「ViaçãoGarcia」でビットコイン、ビットコインキャッシュ、ライトコインを使ったオンラインチケット決済を開始しています。
該当サービスは2018年6月6日からまずビットコインで先行スタートしており、7月からビットコインキャッシュ、ライトコインでの決済も開始しているとのことです。
また、ブラジルではセアラー州フォルタレザでも、2019年中にバス乗車運賃のビットコイン決済開始を目指しているようです。報道はコインテレグラフ・ブラジルが7月25日に行っています。
地元の交通機関会社「Cootraps」の主導でプロジェクトが進められており、発券システム使用によるコスト削減が目的とのことです。
同国での仮想通貨の浸透が急速になっていることがうかがわれます。
実例2: 日本でも空港関連タクシーの運賃をビットコインで
日本でも東京都にある「LEXUS個人タクシー」に加入している「永田タクシー」が2018年4月からビットコイン決済を行っています。
永田タクシーは成田空港や羽田空港、ゴルフ場関係の送迎に加え、観光、貸切などに利用される個人タクシーです。このうち、成田空港の送迎に日本円で2万円以上かかる場合をビットコイン決済の対象としています。
24時間365日予約を受け付けているとのことで、海外帰りなどでも時間を問わず気軽に利用できるのがポイントでしょう。
2018年11月には、ビットポイントが日の丸リムジンと提携し、羽田・成田各空港と23区内を結ぶ送迎を対象に、仮想通貨決済の実証実験を2ヵ月間行っています。
日本でも仮想通貨と公共交通機関の結びつきが進んでいる証拠です。
Suicaにも仮想通貨をチャージできる?
JR東日本発行の電子マネーカード「Suica」にも仮想通貨チャージが始まる可能性があります。
同社は2019年3月25日に金融庁より仮想通貨交換業者認定を受けた「ディーカレット」立ち上げに出資した大手19社のうちの1社として話題となっています。
間もなく同月27日に、JR東日本の時田一広社長が記者会見でSuicaへの仮想通貨導入開始を検討していることを認めました。
この日にJR東日本はスマートフォンアプリを配信開始しており、これがSuicaの仮想通貨導入開始の布石と考える人も多いようです。
まだ正式に仮想通貨をSuicaにチャージできると決まったわけではありませんが、Suicaを持っている仮想通貨ユーザーは今後のJR東日本の今後の動向に注目しているでしょう。
まとめ
ビットコインをはじめ仮想通貨で公共交通機関の代金を決済する動きが高まっています。ブラジルでのバスチケット、日本での羽田・成田各空港が関係する送迎タクシーでのビットコイン決済が代表例です。加えて電車賃などを決済する電子マネーカード「Suica」にも仮想通貨が導入される可能性があります。
仮想通貨の浸透ぶりのすごさは、公共交通業界でも例外ではなさそうです。