仮想通貨の仕組み

イーサリアム取引手数料、9月中旬以降、DeFi金利低下とともに92%急落

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要点

・大きく注目され、デビューを飾ったSushiSwapのSUSHIトークンは、ブームが去ると直近30日間でおよそ8割も下落しています。
・イーサリアムネットワーク上の取引で支払われる平均取引手数料も、DeFi(分散型金融)エコシステムへの関心が停滞した影響を受け、現在平均取引手数料が1ドルを下回るまで急落しています。
・このような背景には、DeFiプラットフォームで大規模取引が実行された際、即座に注文を出し、価格変動を利用したスパム取引に使用され、急落を招いたと指摘されています。

イーサリアム手数料が急落


※画像引用元:BitInfoCharts 


今年最も過熱した仮想通貨市場の出来事と言えばやはり、DeFi(分散型金融)の登場といえるでしょう。
なかでもひときわ大きく注目されてデビューしたトークンなのがSushiSwapのSUSHIトークンです。

しかし、ブームが過ぎ去ると一転してトークン価格は急落し続けており、SUSHIトークンについても直近30日で8割弱の77%も下落しています。
DeFiレンディング(貸付)コンパウンド(Compound)のCOMPトークンはSUSHIトークンよりも下落率が低いものの、それでも4割近い37%も値を下げています。

イーサリアムネットワーク上の取引で支払われる平均取引手数料は、DeFi(分散型金融)エコシステムへの関心が停滞しているため、9月中旬以降急落し続けており、現在もまだ下降線の途中に
居ることが仮想通貨分析を手掛ける企業BitInfoChartsのデータによって分かりました。

同データによると、イーサリアムの平均取引手数料は、DeFiプロトコルへの関心が高まり、スペースに閉じ込められた総額が100億ドル近くにまで跳ね上がった今年9月初頭、15ドル近くで史上最高値を記録していました。

しかし、15ドルを記録した直後に急落し、9月中旬に11.6ドルにまで下落した後、イーサリアムで支払われる平均取引手数料は急落速度が増し、現在は平均取引手数料が1ドルを下回るまで急落しています。

マイナーが見つけるブロック内のトランザクションスペースは限られているため、イーサリアムのトランザクション料金は上昇します。需要が利用可能なスペースを超えると、ユーザーはガス料金に高い入札を開始して、次のブロックに含まれるトランザクションを確認しています。

DeFiにロックされた合計値は、それ以来ゆっくりとしたペースで成長し始め、DeFiプロトコルのHarvest Financeが2,400万ドル相当の仮想通貨から悪用された後の急落する前、今月初めに史上最高の120億ドルに達しています。



※画像引用元:DeFi Pulse  


DeFi Pulse  https://defipulse.com/ によると、ETHに固定された合計値は、9月中旬に940万ETHに達し、10月19日に900万ETHでその数値を上回っただけです。それ以来、それは888万ETHにまで低下しています。
その一方で、DeFiプロトコルでロックされているBTCの合計量は着実に増加しており、9月中旬の100,000BTCからプレス時の161,000BTCにまで急増しています。

合計値がロックされた上位プロトコルの一部が利回りマイナーのガバナンストークンの報酬を減らし始め、集中型取引プラットフォームが提供される利回りに関して分散型プロトコルと競合するため、分散型スペースへの関心は鈍化している可能性があります。

主要仮想通貨の価格が13,000ドルに達した後、ビットコインネットワークでの取引に支払われる平均取引手数料が今週急上昇したことも注目に値します。

DeFi市場で横行しているスパム取引




最大級分散型取引所と言われるUniswapでは、1日の取引高が9月1日に過去最高の9億5,400万ドル(約1,000億円)を記録した後、半分以下の2億2,400万ドル(約240億円)にまで大幅に取引高も減少しました。

仮想通貨市場全体のボラティリティの低さが取引高の減少につながっている。

と、仮想通貨アナリスト、コナー・アベンドシャイン(Connor Abendschein)氏は指摘しています。

アベンドシャイン氏の発言を裏付けるかのように、2020年8月中旬には、イーサリアムネットワークが渋滞し、手数料が上がった理由について、DeFi市場における“スパム取引”が原因との指摘もありました。

ブロックチェーン技術企業Certus Oneの共同創設者であるヘンドリック・ホフシュタット(Hendrik Hofstadt)氏は、過去半年間のイーサリアムの人気クライアントソフトGeth(go-ethereum)のシステム上の“癖”を利用したトレード収益を上げる行為が盛んに行われた事を指摘しています。

ボットが利用され、UniswapなどDeFiプラットフォームで大規模取引が実行された際、即座に注文を出し、価格変動を利用しているとのこと。
イーサリアムの開発者であるフィリップ・カストングアイ(Philippe Castonguay)氏によると、2018年4月以降、約600万ドル(約6奧3,000万円)相当のガス料金がこの様なスパム取引に使用されていたと指摘されています。

これまでにもさまざまな著名人やアナリストたちがDeFiについて“誇大広告”キャンペーンが終わったと皮肉るなど、何かとやり玉に挙がってきたDeFi。
今後もさまざまなところでブームの陰で露呈した弊害が露呈しそうです。

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