イーサリアムのL2ネットワークが、次々と分散型運営に踏み出しました。
Starknetが15日、Arbitrumは16日に運営の分散化を始めています。
アップグレードが話題のイーサリアムですが、L2ネットワークも活発です。
L2ネットワークの最近の動向を、以下で紹介します。
要点
Starknetが分散型運営を開始
イーサリアムL2ネットワーク「Starknet」は15日に分散型運営を始めています。
独自トークン委任者による運営が始まり、新財団も活動中です。
Starknetとは、zk-Rollupを使ったソリューションです。
これは「ゼロ知識証明」とも呼ばれます。
分散型ネットワークのプライバシーを守りながら、取引の正当性を検証するシステムです。
L2ネットワークの匿名性を守りつつ、健全な取引を見分けます。
Starknetでは、独自トークン「STRK」委任者が運営を始めました。
コミュニティは運営に関する投票に参加できます。
STRKトークンは発行前なので、委任者は申請制です。
それでもプロトコルアップグレードを目指し、投票の見通しを立てています。
分散運営のために、Starknetは新財団「Starknet Foundation」を立ち上げました。
財団では以下が分かっています。
・初登場では議決権の33%を委任
・他トークン所有者の投票委任も可能
このようにStarknetはコミュニティ運営で、既存の仮想通貨の枠組みにとらわれないことを目指しています。
財団は多様なメンバーの参加のため、一部議決権委任や、他トークン所有者の投票委任を認めたのです。
独自のアプローチで、Starknet繁栄を目指します。
ArbitrumもDAOによる運営を開始
16日にはArbitrumも分散型運営を始めています。
独自トークンのエアドロップや、L3ブロックチェーンを見据えたソリューションが分かりました。
ArbitrumはOptimistic Rollupという特殊技術を使い、L2ソリューションを作っています。
イーサリアムチェーンのセキュリティを使いながら、一部取引のオフチェーン処理を進める形です。
以上の取り組みで、スケーラビリティ問題の解決を図ります。
Arbitrumの分散型運営は、独自トークン「ARB」発行を見通しています。
ネットワークの分散化を進めるためです。
早速「Arbitrum One」「Arbitrum Nova」の各ネットワークを対象にエアドロップを計画しています。
DAOは「分散型自立組織」という意味で、特定所有者なしで運営を進めるプロジェクトです。
ここでは「Arbitrum DAO」として、各ネットワークに分散型ガバナンスを取り入れます。
新ソリューション「Arbitrum Orbit」の稼働開始も分かっています。
開発者向けソリューションでL3ブロックチェーン作成を目指す形です。
L2にとどまらず、さらなるサブチェーンを作り、イーサリアム運用の円滑化を図るのでしょう。
このようにArbitrumも、運営体制の変化で発展を目指します。
まとめ
イーサリアムL2ネットワークで、運営の分散化が相次ぎました。
StarknetとArbitrumが、新体制による発展を目指します。
それぞれ独自トークンの発行も分かっており、仮想通貨業界への影響にも期待です。
L2ネットワークの活性化で、イーサリアム本体の需要も伸びるでしょう。
L2の利用機会増加で、取引スピードが守られるからです。
今後もサポートネットワークの活躍が望まれます。