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BinanceがSECからの提訴を受け米国から撤退か 韓国進出への暗雲も

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SEC(米証券取引委員会)からの提訴を受け、世界的な仮想通貨取引所のBinance窮地に立たされています。
規制をめぐる争いを避けるため、米国事業を打ち切るかもしれません。
また提訴をきっかけとして、Binanceのチャンポン・ジャオ(CZ)CEO顧客資産受領をめぐる疑惑が浮上しました。
韓国進出にも暗雲が立ち込めるなど、世界中に影響が及んでいます。
Binanceの窮地についてまとめました。

要点

・SECからの提訴でBinanceが窮地
Binanceは今回の提訴を受け米国からの撤退や、韓国進出の断念をするかもしれません。

 

Binanceが米国から撤退の可能性

BinanceはSECからの提訴を受け、米国から撤退するかもしれません。
Forbesの8日報道によると、ニューヨークの法律事務所「Seward & Kissel」に所属するフィリップ・ムスタキ氏が同社について、米国を離れる可能性を語りました。
同氏によると、それがSECとの争いを終える容易な手段だからです。
規制当局との裁判では多額のコストや風評へのダメージが懸念されるため、Binanceが事業撤退を選ぶかもしれません。

SECは5日にBinanceを提訴し、翌日にはワシントンの連邦地方裁判所に対し、Binance USの資産凍結を要請しました。
SECは同日にCoinbaseも提訴しており、仮想通貨規制をめぐる強硬姿勢がうかがえます。
またCFTC(商品先物取引委員会)も3月に、Binanceを未登録商品提供の疑いで提訴しています。
度重なる訴訟で、Binanceの事業が行き詰まるかもしれません。

このような背景から、Binanceの米国事業撤退の可能性が考えられます。
Twitterでは以下の口コミがありました。



 

BinanceのCEOがトンネル企業から顧客資産受領か

今回の提訴ではBinance側に疑惑が浮上しました。
チャンポン・ジャオCEOが英ヴァージン諸島の貿易会社「メリットピーク」に対し、セーシェルの企業を通してBinanceの顧客資産110億ドルを受け取らせていたことがロイター通信の報道でわかっています。
SECが6日に米裁判所へ出した書類で、このような受領方法が判明しました。
ここではセーシェルの企業がトンネル会社の役目を果たしたとされます。

SECはジャオCEOについて、顧客資産を危険にさらしたと主張しています。
CEOがメリットピークに加え、CEO支配下である別の貿易会社「シグマチェーン」とも協力して、顧客資産を好きに使っていたとのことです。
これが本当なら、Binanceの顧客資産の管理体制が疑われるでしょう。
2022年11月のFTXの破綻も、顧客資産のずさんな管理が原因とされます。

日本進出も控えたBinanceですが、CEOの資産管理体制をめぐり気になる情報が出ました。
果たしてどのような見解を示すのでしょうか。
 

Binanceは韓国進出にも暗雲

韓国メディアのNewspimによると、Binanceによる現地の取引所であるGOPAXの買収認可が、FSC(韓国金融委員会)により保留されました。
SECのBinanceに対する提訴を受け、FSCも慎重な判断をしています。
今回の動向により、韓国進出にも暗雲が立ち込めました。
グローバルな活躍を目指していたBinanceですが、その勢いが停滞するかもしれません。

BinanceはGOPAXの買収を通して、韓国での事業開始を目指していました。
2023年2月にGOPAXの株式を取得し、正式な仮想通貨交換業者としてのサービスを始めようとしていたのです。
しかしSECからの提訴を受け、FSCからも厳しい判断が下りました。

裁判の決着がつくまでは、韓国進出に動きづらいでしょう。
SECの提訴により、Binanceの韓国進出計画が頓挫するかもしれません。
 

まとめ

SECからの提訴によって、Binance暗雲が立ち込めました。
CEOの顧客資産の受け取りをめぐる疑惑も浮上しているため、米国事業から撤退する可能性があります。
韓国進出も当局の買収認可保留により、実質的にストップがかかりました。
日本国内でBinanceは夏以降の日本版開設を目指していますが、こちらにも影響が及ぶかもしれません。
SECとの裁判は、Binanceの今後に影響を与えるでしょう。

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