仮想通貨のベンチャーキャピタルである「アラメダリサーチ」が財務懸念で問題になっています。
こちらは仮想通貨取引所FTXの親会社です。
取引所の親会社に関するネガティブな情報は、市場にも影響を及ぼしています。
アラメダリサーチの概要と、現在の問題について、詳細を見ていきましょう。
要点
アラメダリサーチとは?
アラメダリサーチとは、仮想通貨取引企業のひとつです。
仮想通貨取引所FTXが有名ですが、アラメダはその親会社にあたります。
アラメダはマーケットメイカーとして、仮想通貨市場に流動性を与える役割です。
つまり市場コントロールに貢献する企業になります。
アラメダは企業投資にも積極的です。
これまでさまざまな仮想通貨やブロックチェーン企業に出資しています。
このようにアラメダは、仮想通貨業界でも世界的な影響力があるのです。
アラメダリサーチの財務不安
最近のアラメダリサーチは、財政不安の指摘を受けています。
米Coindeskによる、アラメダのバランスシートのリークが原因です。
Coindeskはアラメダのバランスシートについて、保有資産の大部分がFTXトークンだと指摘しました。
一般的に取引所トークンは、流動性が低いとされます。
このようなトークンの主な発行目的は、取引所側がユーザーに自社を有意義に利用してもらうためだからです。
つまりFTXトークンの価値暴落で、アラメダは財務危機のおそれがあります。
以上が本当なら、企業の信頼性に響き、仮想通貨市場への影響もあるでしょう。
アラメダの財務懸念について、Twitterでは以下の口コミが挙がりました。
BINANCEのFTXトークン全売却はアラメダリサーチが原因か
BINANCEのチャンポン・ジャオ(CZ)CEOは、7日にFTXトークンの全売却を宣言しました。
訳:昨年のBINANCEによるFTX株売却の一環で、我々は(バイナンスUSDとFTXトークンで)約21億ドル相当を受け取った。最近の報道が明らかになったことで、我々は財務記録上の残りFTXトークンを全清算することにした。
このツイートは日本時間7日に発信されています。
2日からアラメダの財務懸念が明らかになっているため、それを受けてBINANCEも清算に出たのでしょう。
FTXトークンの暴落でアラメダが危うくなりそうでしたが、BINANCEがその引き金となるのでしょうか。
一方でアラメダのCaroline CEOは、6日に以下のツイートをしています。
訳:バランスシートに関する一部情報が最近出回っています:そこで明らかになっているバランスシートは、企業の実態のほんの一部です。我々は100億ドル以上の資産がありますが、それが情報に反映されていません
つまり報道されている財務状況はほんの一部にしか過ぎず、実際はさらに多くの資産があるとして、財務懸念を否定しています。
果たしてアラメダは、財務懸念報道を乗り切れるのでしょうか。
アラメダリサーチの問題でアルトコイン市場が苦境に
アラメダリサーチの問題は、アルトコイン市場にも影響が出ています。
Coinpost報道ではFTXトークンだけでなく、ソラナなどアルトコインが1日だけで10%以上も値を下げています。
アラメダのバランスシートでは、ソラナやセラムのようなソラナチェーン銘柄も資産に含まれていました。
同社の状況次第では、今後もアルトコイン市場の冷え込みが予想されます。
今後の報道を、注意深く見ておきましょう。
まとめ
アラメダリサーチは仮想通貨取引所FTXの親会社です。
しかし最近は財務懸念が報じられており、これがアルトコイン市場に影響を与えています。
アラメダ側は財務上の危機を否定していますが、彼らが大部分を保有しているとされるFTXトークンが、最近暴落を迎える状況です。
BINANCEも自社保有中であるFTXトークンの全売却を表明しており、まだ先行きは不透明といえます。
アラメダに関するネガティブなニュースが続くと、仮想通貨市場に響きそうです。