キャシー・ウッド氏の見解とは
テスラが自社製品のビットコイン決済を中止したことを、
発端に暴落したビットコイン相場ですが、
この一連のニュースに対して※ARKインベストメントのキャシー・ウッド氏は、
依然としてビットコインの可能性について言及しており、
ビットコインが将来的に50万ドル(約5400万)になるという予測をしている。
※ARK‥ARKINVESTMENT ETF(略称ARKK)は2020年に人気を集めたETF。
Teslaなどのイノベーション株に集中して投資を行っている。
以下がウッド氏のコメントです。
「市場が極めて感情的になるとどれほど下がるかは全く分からない。
いまは暴落状態だが中長期的に投資を継続するのであれば買いには絶好の機会だ」「今後マイニングのエネルギー源が再生可能エネルギーにシフトしていけば、
マスク氏が懸念する環境問題も次第にクリアになるため、
近いうちに彼は戻ってきてビットコインエコシステムの一部になるでしょう」
ウッド氏がコメントを公表したタイミングは同じくARKサム・コラス氏が、
「ソーラーパネル+バッテリー+ビットコインマイニングモデル」をGitHub上に、
アップしたタイミングと同じでありソーラーシステムとバッテリーの併用モデルが、
既存のベース発電の代替えになる可能性を示唆した上で概念実証をはじめようとしています。
コラス氏の発言は以下の通りです。
「ビットコインの弱気相場に関係なくビットコインマイニングにソーラー発電と、
バッテリー装置を追加することで余剰発電分のエネルギーを有効活用できる」「次のステップは、各家庭レベルの単位でソーラー+バッテリー+ビットコインマイニングによるインセンティブの確立を検証することだ」
上記の発言にはマスク氏も反応しており、
ビットコインのハッシュレートの最近の極端な増加に対して、
再生可能エネルギーだけではサポートしきれないと指摘したうえで、
ハッシュレート上位のマイニングプールに対して監査を行うことで、
電力消費の省エネ化を促進することができるのではないかと持論を述べています。
ビットコインETF承認率の向上
5日連続で下落しているビットコインですが今回の価格急落により2021年中に、
アメリカでビットコインETF(投資信託)が承認される見込みが高まっていると発言しています。
昨年から米国内で増加しているビットコイン現物に投資するETFの上場申請ですが、
先日のSEC(米国証券取引委員会)のゲーリー・ゲンスラー氏の発言では、
投資家保護の観点からビットコインETF上場に対して慎重な姿勢を示しているようで、
承認時期が先延ばしにされるのではないかと懸念される声が挙がっていました。
今回の記事のまとめ
- キャシー・ウッド氏の見解とは
・ビットコインが将来的に50万ドル(約5400万)になるという予測をしている
・価格の下落自体はしばらく続く可能性がある
・再エネの普及が後押しすることでマイニング事業のイメージがクリーンになるだろう
・イーロン・マスク氏はいずれビットコインのエコシステムの一部になる可能性が高い
- ビットコインETF承認率の向上
・今回のビットコイン暴落でETF上場の可能性が高くなった
・SECでは投資家保護の観点でビットコインETFに対して慎重な姿勢
ウッド氏は今月初めに暗号資産ファンドを運営する21Shares AGを傘下に持つ、
スイスのアムン・ホールディングス取締役に就任したことを発表しています。
ここ数ヶ月運用成績が振るわないARKですが破壊的イノベーションにはリスクも付き物です。
もうしばらく運用状況を見守りながらマーケットの先行きに注目していきたいところです。