要点
・CCIDrankingの詳細を公開
ビットコインがランキング12位!?
中国では政府主導の下、中国産業情報省が一昨年より主要仮想通貨ランキングCCID(China Center for Information Industry Development)を発表していますが、今月18日に第18版が発表され、ランキングでビットコインが106.2ポイントで12位だった事に、メディアは高い関心を寄せています。
CCIDは主に、ブロックチェーンの機能、パフォーマンス、およびセキュリティを評価した基本となる技術のほか、ブロックチェーンが実際のアプリケーションをサポートするかどうかを評価した応用性、開発者の規模、コードの更新、およびコードの影響力を評価する革新性を判断基準としてランク付けしています。
多くの仮想通貨ユーザーおよび市場関係者は、時価総額1位を独走し続けているビットコインが1位と思いがちですが、大17版で14位、そして今回の18版では12位と、今ひとつ振るわない結果に終わっています。
CCID仮想通貨ランキング上位
今回発表されたCCID仮想通貨ランキングの上位は
1位 イオス(EOS) 150.6ポイント
2位 トロン(Tron/TRX) 135.9ポイント
3位 イーサリアム(Ethereum/ETH) 133.1ポイント
4位 アイオーエスティー(IOST/IOST) 130.3ポイント
5位 リスク(Lisk/LSK) 119.3ポイント
注目したいのは、前回の評価と今回の評価が上位5位までに変動がなかった点です。
4位のIOSTは、基本的技術でリストを上回っており、イーサリアムはアプリケーションで応用性において1位に、そしては創造性でビットコインが1位になっています。
2020年3月から5月のCOVID-19によるパンデミック期間に、多くのパブリックブロックチェーンプロジェクトへの主要な更新が大幅に減速しています。
この結論は、ブロックチェーンおよび人工知能投資会社であるOutlier Venturesによる論文「Blockchain/Developer Report Q2 2020(2020年第2四半期のブロックチェーン開発者レポート)」でも報告されています。
調査によると、主なプロトコルでCOVID-19が原因で、開発者の活動が中程度に低下しています。EOSは94%、Tronも%減少していることが分かっています。
CCIDリストでは、この2銘柄について、全体的に上位にランク付けされているものの、創造性においてはその評価はより低くなっています。
EOSは誕生当初"Ethereum Killer"と称されるほど高い関心が集まっていましたが、現在、開発者とユーザーの間に問題が生じている事を仮想通貨メディアのDecryptが報じています。
この件に関してOutlier Venturesは、メインネットワークの立ち上げ後にブロックチェーンへの関心が高まった結果である可能性が高いと述べており、さらに重要なのは、コア開発者がコミュニティから去ることであると語っています。
CCIDリストで2位のトロンは、中国の規制当局が北京事務所を襲撃した際、中国政府と緊張関係にあり、トロンの創設者であるジャスティン・サン(Justin Aun)氏が、ニュースは間違っていると主張しています。
同氏が中国の規制当局によって調査されているという報道が飛び交う中、サン氏は中国ソーシャルネットワークWeiboにトロンの過剰販売があった事を謝罪しています。
Outlier Venturesは
ポルカドット(Polkadot/DOT) +44%
コスモス(Cosmos/ATOM) +15%
シータ(Theta Token/THETA) +931%
カルダノ(Cardano/ADA) +580%
これら4銘柄について、開発者の活動が劇的に増加したと述べています。
注目しておきたいのが、コスモス(21位)とカルダノ(32位)のみがCCIDリストに登場し、ランク入りしていることです。
ただし、Chainnewsの報告書では、現在開発中のトークンとブロックチェーンが数百あり、CCIDがリスト内のすべてのコインを評価したかどうかについては触れられていません。