Coinpostによると仮想通貨融資企業であるCelsius Networkが、13日に破産申請を公表しました。
高利回りの預金金利がメインサービスでしたが、最近は経営悪化を報じられていたところです。
今年度前半からの相次ぐ仮想通貨暴落の影響から、また破産企業が出てしまいました。
Celsius Networkに起きたことを見ていきましょう。
要点
Celsius Networkとは?
Celsius Networkは、米ニュージャージー州を拠点とする、仮想通貨融資プラットフォーム企業です。
金融サービスに限らず、ネイティブトークンとしてセルシウス(CEL)も発行しています。
このように、新しい経済活動のスタイルを提案する企業です。
仮想通貨をCelsiusに預けて高利回りを得られるとして、世界的な話題になっていました。
これまで仮想通貨は取引による利益で稼ぐイメージでした。
しかしCelsiusの利用によって、ビットコインなどを預金で運用ができる可能性があったのです。
現在Celsiusは破産申請をしており、今後の利用は望めません。
彼らによる新しい経済スタイルの確立も絶望的になりました。
約12億ドルの赤字、負債総額55億ドルなどにより破産申請
Celsiusは破産時に、さまざまな経済的損害を報じられています。
上の文書はCelsiusのアレックス・マシンスキーCEOと同社担当の法律事務所が共同で提出したものです。
こちらによると金額は100万ドル単位で、負債総額は約55億ドル(約7633億円)でした。
さらに約11億9000万ドル(約1652億円)の赤字も書かれています。
資産総額も約43億1000万ドル(約5982億円)ありましたが、負債総額の方が大きく、財務状況をくつがえすのは難しかったようです。
このようにCelsius Networkも、仮想通貨企業による連鎖倒産に巻き込まれました。
以上の出来事に、以下の口コミが寄せられています。
今後Celsiusはどうするのか
今後Celsiusは、会社再建を模索する可能性があります。
その場合は資産売却に加え、再建時の新企業との株式交換を進め、新たに出資を受ける形です。
またマイニングで製造したビットコインも資金充足に活かす見通しとされます。
子会社のセルシウス・マイニングがビットコイン採掘をしており、親会社救済に近づく利益を生み出す可能性が見込まれるからです。
破産後も活動できる見通しを探すのでしょう。
またすでに破産申請をしているThree Arrows Capitalには、約4000万ドル(約56億円)の請求権があります。
しかしすでに破産した企業に対して、請求権に合う金額の回収は難しそうです。
Celsiusが会社再建を目指しているとしても、現状のような形には戻れないでしょう。
さらにCelsiusの再建を難しくしているのが、他企業による救済案の話がうまくまとまらないことです。
仮想通貨取引所であるFTXがCelsiusの買収や経済的支援を考えていました。
Coinpostによると上記に向け、Celsius側も話し合いに応じていたようですが、バランスシートの穴がわかったことから交渉決裂になりました。
またオンライン投資プラットフォームとして活動中のBnkToTheFutureもCelsius救済に名乗りを挙げていました。
しかしCelsius側は財務状況開示拒否をして、実質的に話は進んでいません。
このように支援の手が届かないことも、Celsius Networkの窮状につながったのでしょう。
まとめ
Celsius Networkの破産申請がわかりました。
これまでThree Arrows CapitalやVoyager Digitalが仮想通貨不況の影響で倒産しましたが、連鎖が止まりません。
Celsiusは今後、会社再建の道を模索する可能性があります。
しかし支援の話もうまくまとまらず、先行きは不透明です。
いずれにしても破産申請が出た以上、Celsiusの今後は険しいでしょう。