仮想通貨と言えば、株やゴールドに次ぐ新たな投資商品として認知されていますが、金融リテラシーが低い人ほど仮想通貨に投資をする傾向が高いことが判明しました。
これは、カナダ中央銀行が発行したレポートに記載されていた内容である為、信憑性も高く、一部の仮想通貨ユーザーは衝撃を受けているようです。
金融リテラシーが低いほど仮想通貨保有率が高まる
カナダ中央銀行が公開したレポートによると、金融リテラシーの低い人ほど仮想通貨を保有する傾向が高いことが分かりました。
このレポートでは、主に決済についての調査が行われているのですが、その過程で金融リテラシーの高さ、そして仮想通貨の保有率についても統計が取られています。
その統計によると、金融リテラシーが高い人のうち93%は仮想通貨を知っているものの、実際に仮想通貨を保有している人は4%程度でした。
一方で、金融リテラシーが低い人は72%が仮想通貨を知っていることに対して、仮想通貨を保有している人は8%と、金融リテラシーが高い人の2倍もの比率を誇ることが判明しています。
この統計は、去年8~9月に調査した情報の結果である為、若干の変化はあるかと思いますが、これほどまでに差があることに驚きの声があがっている反面、この数値に納得している人も多々いるようです。
何故金融リテラシーが高い人は仮想通貨を保有しないのか
仮想通貨は最先端の技術である為、将来性が高いと感じる人は多いことでしょう。
その為、何故金融リテラシーが高い人は仮想通貨を保有しないのか疑問に感じるかと思います。
人それぞれ投資に対する考えは異なるかと思いますが、恐らく今から解説する2つの理由が関係していると考えられます。
一つ目の理由は、金融リテラシーが高い人はハイリスクな投資を好まないということです。
大きく利益を出すよりも、損を出さずに着実に利益を出していく安定志向が多い為、ハイリスクハイリターンな仮想通貨には手を出さないのでしょう。
株の天才トレーダーであるジェイコム男ことBNF氏も、少しの利益が出る度に利確をし、安定した収益を積み重ねることによって資産を増やしていったそうですから、彼のようなトレード手法は仮想通貨にはあまり向いていないことが伺えます。
逆に、投資を始める初心者は、とにかく利益重視で少ない資金から億り人を目指す人が多いことから、ハイリターンなFXや仮想通貨に手を出す傾向が高いのです。
2つ目の理由は、未知の領域が多すぎるからであると考えられます。
いくら金融リテラシーが高い人でも、ブロックチェーンやスマートコントラクトなどを深く理解している人は少ないかと思います。
ネットで調べればある程度の情報は出てきますが、これらの技術を完全に理解することは非常に難しいでしょう。
1つ目の理由でも説明したように、金融リテラシーが高い人はリスクのある行動を起こしたがりません。
その為、自分が深く理解していない技術に対して投資をすることはあまりしたくないはずです。
一体どちらが正しいのか
金融リテラシーが高い人は仮想通貨を好まないと聞くと、仮想通貨への投資は不利なのかと思う方もいるかと思いますが、そうではありません。
仮想通貨はリスクはあるものの、しっかりとした銘柄を選定すれば高い利益を出しやすいですし、これから成長していく産業であることは間違いないでしょう。
ただ、仮想通貨に金融リテラシーが低い人が集まっていることは広く知れ渡っていることから、プラストークンのような詐欺まがいの案件が横行していたり、取引所による出口詐欺によって仮想通貨を盗られてしまう可能性は高いです。
また、株と違って実態のない企業でもコインを発行できてしまう為、価値のない仮想通貨を掴んでしまう恐れもあります。
このように、危険と隣り合わせであることを理解し、確実に成長していくと思われる仮想通貨へ投資をするのであれば、リスクに見合ったリターンを得ることは難しくないでしょう。