イーサリアムの次期アップグレード「Dencun」は、日本時間3月13日23時ごろ完了しました。
エポック「269568」で起動しており、メインネットへアップグレードが実装されたことになります。
今回でイーサリアムの利便性は向上しましたが、アップグレード直後から価格が大きく下がっています。
イーサリアムの次期アップグレード完了のニュースと、市場への影響を見ていきましょう。
要点
イーサリアムで「Dencun」が予定どおり完了
イーサリアムは13日、次期アップグレード「Dencun」のメインネットへの実装を完了しました。
コア開発者のティム・ベイコ氏も、Xで完了を知らせています。
今回のアップグレードで、EIP-4844としてプロトダンクシャーディングが機能します。
そのためユーザーは、従来より安い手数料で使えるようになりました。
2023年4月には「Shapella」という大型アップグレードが完了しています。
当時イーサリアムステーキングの出金制約を解くためでした。
イーサリアムはそこから1年足らずで、次のアップグレードを終えました。
システムの積極的な刷新によって、利便性を大幅に向上させています。
これまでイーサリアムは何度もアップグレードを繰り返してきました。
今後の開発にも注目が集まるでしょう。
Xでは以下の口コミがありました。
Dencunによるプロトダンクシャーディングのメリット
Dencunの目玉であるプロトダンクシャーディングは、手数料の削減を見込めます。
イーサリアムに限らず、仮想通貨の利用で気になるのが手数料です。
取引や送金のたびに手数料がかかり、維持管理が大変な方もいるでしょう。
そうした問題を解決できるのが、プロトダンクシャーディングです。
Dencunによるイーサリアムへの実装で、主にレイヤー2関連の手数料が削減できます。
レイヤー2は、イーサリアムチェーンにおけるデータ処理に重要です。
メインのレイヤーだけでなくレイヤー2の活用により、処理能力を上げられます。
手数料削減によってレイヤー2の需要を拡大し、最終的にイーサリアムの環境を改善できるのです。
以上からプロトダンクシャーディングは、イーサリアムの問題解決に欠かせません。
Dencun完了のイーサリアム市場への影響
Dencun完了直後のイーサリアムは、価格を下げはじめています。
GMOコイン販売所の日足チャートで見ていきましょう。
イーサリアムは3月初旬まで、順調な上昇トレンドを描いていました。
しかし7日あたりから勢いが止まり、レンジ相場が続いています。
Dencun完了当日の13日は、小幅の上昇にとどまりました。
しかし翌日から、本格的な値下がりが続く状況です。
14日の始値は57万6128円でしたが、終値は55万6306円で、下落率は約3.4%でした。
続く15日も、同程度の値下がりが予測される状況で、このままいけば53万円台にとどまるでしょう。
Dencun完了により、利益確定売りが相次いだとみられます。
一時的な調整局面か、下落トレンドの始まりかは、今後の相場でわかるでしょう。
いずれにしてもこれからのイーサリアムは、Dencun特需の一服に要注意です。
利益確定売りが集まり、価格下落に焦った方の狼狽売りも相次げば、長期的な下落トレンドが想定されます。
まとめ
イーサリアムの次期アップグレードのDencunは、13日に完了しました。
これによりレイヤー2の手数料が削減され、利便性の向上が期待できます。
しかしDencun直後のイーサリアムは、価格下落が続く見通しです。
Dencun特需の一服により、しばらく売り注文が相次ぐかもしれません。
アップグレード直後のイーサリアムは、価格の推移を慎重に見守りましょう。
以上を踏まえて長期保有や損切り、利益確定などから適切な選択をしてください。