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米国と韓国がテラ創設者ド・クォン氏の身柄引き渡し要求 本人はモンテネグロで拘束

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米国韓国から、テラ共同創業者であるド・クォン被告の身柄引き渡し請求が出ました。
本人はモンテネグロで拘束されており、厳しい状況も報じられています。
2022年のテラ破綻が仮想通貨業界を揺るがしたため、創業者の責任が問われる状況です。
これまでの経緯をまとめました。

 

要点

・テラ共同創業者の身柄引き渡し請求が出る
テラ共同創業者のド・クォン氏は、モンテネグロで身柄を拘束されています。米国と韓国から身柄引き渡し請求が出ましたが、先行きは不透明です。

 

テラ共同創業者がモンテネグロで身柄拘束中

テラフォームラボ共同創業者のド・クォン被告は23日、モンテネグロの首都であるポドゴリッツァの空港で、身柄を拘束されました
コスタリカとベルギーの偽造旅券を持っていたからとされます。
24日には警察から公文書偽造の罪で起訴されました。

拘束時点でクォン被告は、国際手配を受けていました。
ソウルの裁判所からも出頭を求められています。
テラ騒動をめぐり、経済関連の複数の罪を疑われているからです。
米ニューヨーク州の連邦地裁は、証券詐欺や通信詐欺など8つの罪状を明かしています。

クォン被告はテラ(LUNA)や、アルゴリズム型ステーブルコインのテラUSD(UST)などを手がけていました。
USTは米ドルと価値連動するしくみで、従来の仮想通貨より相場が安定しやすいとされていました。
しかし2022年5月にUSTが暴落し、LUNAも大幅に価値を失っています。
これを機に仮想通貨業界全体の信頼が揺らぎ、関連企業の破綻も相次ぎました。
クォン被告はテラ関連の運営がずさんだったとして、詐欺を疑われています。

クォン氏はいまだにモンテネグロで拘束を受けている状態です。
今後どのように責任を追及されるのでしょうか。
 

米国と韓国から身柄引き渡し請求

29日にモンテネグロのマルコ・コバッチ法務大臣が、米国韓国からクォン被告の身柄引き渡し要請があったことを明かしました。
複数の国から要請を受ける異例の状況です。
コバッチ法務大臣は上記の場合、引き渡し要請の出た順番や、犯罪の重大性、犯行場所の時間などいくつかの要因で引き渡し先を決めるとしています。

クォン被告の身柄に関わる決定は、モンテネグロの高等裁判所で決まる見通しです。
しかし引き渡し前の有罪判決が出て、クォン被告は同国で服役するかもしれません
モンテネグロで偽造パスポートを使った容疑があるため、同国がそれに対する制裁を優先する可能性があります。
仮にそうなれば、テラ事件の解決には時間がかかるでしょう。

複数国からの身柄引き渡し請求があるなか、モンテネグロ当局はどのように判断するのでしょうか。
 

モンテネグロの刑務所や拘置所の環境は劣悪

モンテネグロの刑務所や拘置所は、きわめて厳しい環境とされます。
米国国務省の2020年人権報告書は、受刑者への拷問による刑務官への有罪判決や、囚人同士の暴力があったことを指摘しています。
多くの囚人は密集した監房に閉じ込められており、医療不足による健康への懸念もあるそうです。

モンテネグロでの身柄拘束が続く可能性から、ド・クォン氏の状態を懸念する声もあります。
テラ騒動の解決には、本人の証言も重要です。
果たしてモンテネグロから、いつ出られるのでしょうか。
 

まとめ

テラフォームラボの共同創設者であるド・クォン被告は、モンテネグロでの身柄拘束が続いています。
米国と韓国から身柄引き渡し要請が出ましたが、当局の答えはまだ出ていません。
モンテネグロの刑務所や拘置所の環境は、世界でも劣悪とされます。
クォン被告は厳しい年月を過ごすことになるでしょう。
果たしてテラ騒動は、いつ終結を迎えるのでしょうか。

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