今週のイーサリアムは、いつになく不安定でした。
28日から価格を伸ばしていたものの、4日の極端な安値など、ネガティブな面も強かったといえます。
長期的に見ると、トレンドが決まっていません。
少なくともしばらくは様子見が賢明でしょう。
現在のイーサリアム市場に起きていることをまとめました。
要点
今週のイーサリアムの相場まとめ
今週のイーサリアムの相場を見ていきましょう。
GMOコイン販売所の日足チャートで紹介します。
週の始めのあたりは好調に感じられましたが、そのあとは4日連続で下落が続いています。
とくに12月4日の不安定ぶりが気になりました。
一時38万9127円の安値を記録したからです。
最終的な終値は45万6526円まで持ち直しましたが、ここまで価格の幅が大きいと多くの投資家が方向性を決めづらいでしょう。
今週のイーサリアムは総合的にはレンジ相場でしたが、不安定な中身でした。
不安定な相場の原因は?
イーサリアムの相場が落ち着かない原因は、ビットコインの市況につられているからです。
ビットコインは3日と4日で価格を大きく下げました。
このときは新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が11月下旬に発見された影響が指摘されています。
変異株による感染拡大の懸念から「狼狽売り」が世界的に相次いだのでしょう。
以上が一段落すれば、イーサリアムの方向性もある程度見えてきそうです。
しかし一度下落が続くと、しばらく売り注文がダラダラと続き、下落トレンドになる可能性もあります。
今後のイーサリアムの価格予測
今後のイーサリアムの価格予測は、次の2つのポイントを念頭におきましょう。
・イーサリアムの手数料が落ち着くタイミング
以上の2つの要素がうまくまとまれば、市場好転が見えます。
しかし今週は狼狽売りの痕跡らしきものがあるため、来週すぐに結果が出る可能性は考えづらいでしょう。
ビットコインの相場が不安定なので、イーサリアムをはじめ他の仮想通貨がつられている状況です。
とくに3日から4日の下落が大きく、来週以降の影響が懸念されます。
長期的に見るとビットコインが11月10日の最高値更新からだんだん相場を下げているのも気になるところです。
このまま下落トレンドが本格化すれば、イーサリアムもつられるように冷え込むでしょう。
ただし相場の暴落によって押し目買いの動きが高まれば、価格回復の可能性もあります。
このようにビットコインの市況次第で、イーサリアム市場もある程度方向性が固まるかもしれません。
イーサリアムの手数料を落ち着かせる動きも高まっています。
これがうまくいけば、多くの投資家が使いやすいと判断し、需要につながるかもしれません。
ヴィタリック・ブテリン氏は25日にイーサリアムの取引手数料(ガス代)を抑えるアイデア「EIP-4488」を明かしました。
イーサリアムの取引データを処理するシステムのスペースを拡張するのが狙いです。
データ処理に時間がかかりすぎなければ、高速かつローコストでの送金ができます。
これによりガス代が抑えられれば、イーサリアムの利便性が高まり、価格上昇につながるでしょう。
まとめ
今週のイーサリアムは不安定ななか、4日連続の下落が気になるところでした。
長期的にはまだレンジ相場ですが、ビットコインがだんだん値を下げてきているので、イーサリアムも油断はできません。
手数料削減などの策が講じられていますが、上昇トレンドへの転換までには時間がかかりそうです。
少なくとも12月の前半は、利益を見込んでの買いよりも、様子を見たほうが賢明でしょう。