今週(12月16日~)のイーサリアムは、途中で乱高下があったものの、総合的には下落トレンドが続いていました。
しかし22日16時に価格が急上昇するなど、上昇トレンドの兆しも見えます。
年末に向けた価格上昇の可能性はあるのでしょうか。今週の相場動向から考察します。
要点
11月中旬の暴落以来、下げ相場が続くイーサリアムですが、トレンド変化の予兆も見えます。年末に向けた価格変動を占います。
目次
イーサリアム市場は下落トレンドから変化の兆し
今週のイーサリアム市場は、11月下旬からの長い下落トレンドが続いていましたが、22日にトレンド変動の兆しが見えています。
11月中旬以来、2段階の暴落を経ている
こちらが最近のイーサリアムの日足チャートです。
イーサリアムは11月18日の始値2万0003円から暴落が始まりました。24日の終値は1万5264円と約24%も価格を落とし、弱気相場にいたっています。
その後はレンジ相場が続いていましたが、12月16~17日に2段階目の暴落が起き、16日始値1万5550円から17日終値13345円まで落ちました。
この期間中は約14%の下落、11月18日から見ると約33%も価値を失う弱気相場が続いています。
ただ12月の暴落は「プラストークン」による仮想通貨詐欺事件の影響も考えられます。
マネーロンダリングなどの調査会社「チェイナリシス」は17日のレポートの一部で以下の発表を行いました。
プラストークンに関わる6人が6月に逮捕された一方、被害資産はウォレット間を移動し、Huobiコインを主に使う個人のOTC取引仲介者の手に渡り続けており、1人またはそれ以上の仮想通貨詐欺師がいまだに逮捕されていないことを示している。
出典:https://blog.chainalysis.com/reports/plustoken-scam-bitcoin-price
プラストークンプロジェクトが奪った資産をマネーロンダリングに動かした可能性が明らかになり、市場への影響を考えたユーザーの多くが売り注文を出したとも取れます。
12月18日夜~19日未明に一時的な回復があったが
こちらが最近のイーサリアムの4時間足チャートです。
18日17時の始値1万3320円から19日5時の終値が1万4552円と伸びました。
しかしその後は反動からか、19日17時時点で1万3760円まで押し戻されています。
以上のことからこの時期の価格の乱高下は一過性のものと考える人も多かったでしょう。
18日にアメリカの経済雑誌Forbesがイーサリアムを使った会員権購入システムを発表しており、一時的な価格上昇につながっているように思えます。
Forbesは世界的にも影響力をもったメディアであり、経済に詳しい投資家の多くがForbesの動向からイーサリアムに注目したとも見られます。
22日に価格急上昇
こちらが最近のイーサリアムの1時間足チャートです。
22日の16時台に価格が急に伸びました。始値が1万3896円に対し、終値は1万4161円に上がっています。それまでのレンジ相場で見せたローソク足は異なる値動きです。
イーサリアムはこの値上がりをきっかけに、下落トレンドを抜け出すかもしれません。
ローソク足は25日移動平均線より下、次の価格上昇は近いか
チャートの赤い線グラフは、25日移動平均線です。これは25日間の平均価格をグラフ化したものです。
上の画像では、25日移動平均線がローソク足よりも上にありながら、下落の一途です。
18日の価格乱高下からレンジ相場が続いており、22日の急上昇をきっかけに一気に買い注文が殺到しそうです。
23日以降にイーサリアムが上昇トレンドに転換するか注目しましょう。
まとめ
イーサリアムは11月中旬から下落トレンドが続いていましたが、12月後半に価格上昇の兆しを見せています。
相場が急変動を見せた場合は、同時期に要因に考えられるニュースがないかも調べておきましょう。
年末に向けてイーサリアムが価値を上げるかに注目です。