
先週のイーサリアムは、上昇トレンドが続きました。
 一方リップルは5日の暴落が響き、勢いが止まっています。
 イーサリアムより下落幅が大きく、相場が乱れはじめた印象です。
 主要アルトコイン2銘柄について、先週の値動きを見ていきましょう。
要点
先週のイーサリアム市場
まずは先週のイーサリアム市場を見ていきましょう。
 GMOコイン販売所の日足チャートで検証します。

先週のイーサリアムは、上昇トレンドが続きました。
 週の前半を中心に、好調が続いています。
 投資家心理は前向きな状態が続いており、とくに6日の上昇幅が大きいといえます。
 前日の5日に利益確定売りが集まったものの、6日に押し目買いが集まったようです。
5日の始値が52万6715円に対し、終値は49万5721円まで下がりました。
 下落幅は約5.9%です。
 6日の始値は49万5627円でしたが、終値は56万2955円まで伸び、約13.6%の上昇幅でした。
 5日の下落が目立つものの、翌日にそれを補って余りある上昇が見られました。
 7日以降は小幅の値動きが中心です。
イーサリアムは次期アップグレード「Dencun」のメインネットへの実装を控えています。
 アップグレード完了間近で、駆け込み需要が殺到したため、一時的な下落もしのげたのでしょう。
  
先週のリップル市場
続いて先週のリップル市場を見ていきましょう。
 こちらもGMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。

先週のリップルは、全体的に不安定な値動きでした。
 5日の大幅な下落以降、上昇傾向からの変化が見られます。
 同日の始値は95.750円でしたが、終値は83.463円まで落ちています。
 この日だけで約12.8%もダウンしました。
6日からは2日連続で陽線が出たものの、7日の終値は91.953円までしか伸びていません。
 イーサリアムと違い、前日分の下落をカバーしきれませんでした。
 8日以降は陰線が続いており、リップルの快進撃が止まった印象です。
 短期トレンドを示す5日移動平均線も、方向感を失いました。
以上から今後のリップルは、上昇トレンドから下落へ転じる可能性もあります。
 今後の値動きを注意深く見守らなければいけません。
  
3月5日の利益確定売りがリップルに大きな影響
3月5日は仮想通貨市場で、利益確定売りが続出しました。
 イーサリアムよりリップルが、利益確定売りの影響を大きく受けたようです。
 リップルは5日、とくに大きな下落幅を記録しています。
 相場の急落を受けて、リップラーによる狼狽売りが相次いだのでしょう。
3月5日のビットコインは、史上初めて高値が1000万円を超えました。
 直後に利益確定売りが殺到し、同日の終値は904万3664円に落ち着いています。

ビットコインの値動きに、イーサリアムとリップルもつられた形です。
 とくにリップルは、リップラーによる売り注文が集まりすぎて、下落幅が大きくなりました。
以上からアルトコイン市場は、3月5日の下落幅がターニングポイントです。
 イーサリアムは下落幅が小さく、翌日以降の回復幅が大きかったため、上昇傾向が続いています。
 しかしリップルは下落幅が大きく、価格回復も鈍かったため、イーサリアムに追従できていません。
 このようにアルトコイン市場で明暗が分かれています。
  
まとめ
先週のイーサリアムは上昇トレンドが続きました。
 しかしリップルは相場が不安定になりはじめています。
3月5日の下落幅がイーサリアムより大きく、その後の相場に悪影響が及びました。
 この日はビットコインが一時1000万円を超え、利益確定売りが殺到しています。
 リップルは利益確定売りの影響を、とくに大きく受けたのでしょう。
 以上から今後のアルトコイン市場は、アップグレード間近のイーサリアムがリードしそうです。
