前週のイーサリアムは、上昇トレンドにかげりが見られました。
しかしリップルでは、21日に価格が大きく跳ね上がっています。
SEC(米証券取引委員会)との裁判をめぐり、3月に楽観的な見方が出たため、価格上昇の程度が大きくなりやすいのでしょう。
前週の主要アルトコイン2銘柄について、動向をまとめました。
要点
3月20日~26日週のイーサリアム市場
3月20日~26日週のイーサリアムを見ていきましょう。
GMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
前週のイーサリアムは、上昇の勢いが止まり、レンジ相場に落ち着きました。
22万円~23万円を中心とした攻防です。
24日~25日に2日連続の価格低下があるぐらいで、基本的には陽線と陰線が交互に出ています。
前々週までの強気姿勢が続く勢力と、利益確定売りをしたい勢力がぶつかり合っているのでしょう。
ここに来て陰線がやや増えてきたからです。
今回の上昇トレンドの停滞が調整局面が、下落傾向への転換サインかは、今週でわかるかもしれません。
しかしチャート内の25日移動平均線(赤)は上昇基調が続きます。
次のデッドクロスを迎えるまでは、さらなる価格上昇も念頭に置きましょう。
3月20日~26日週のリップル市場
続いてリップル市場を見ていきましょう。
こちらもGMOコイン販売所の日足チャートでの検証です。
リップルは21日に暴騰を迎えました。
翌日に反動落を迎えたものの、価格水準は暴騰までの50円直前から、55円前後に上がっています。
21日の始値は48.449円でした。
終値は63.391円まで上がっています。
上げ幅は約30.8%でした。
仮想通貨としても、1日の上昇率がここまで伸びるケースはあまり見られません。
そのあとも大きめの価格上昇が続いているので、今後も急な上昇カーブの可能性があります。
リップル急上昇の要因はSECとの裁判への期待か
21日のリップルの急上昇の要因に、SECとの裁判をめぐる報道が考えられます。
リップル社CEOのブラッド・ガーリングハウス氏は3日のブルームバーグ報道で、2023中に裁判が決着を迎える見通しと語りました。
それにより仮想通貨としてのリップルにも、注目が集まったのでしょう。
21日はイーサリアムの価格上昇を迎えていますが、リップルほどではありません。
GMOコインによると始値が22万5758円、終値が23万2859円で、上昇率は約3.1%でした。
このときは世界的な金融不安や、FOMC(米連邦公開市場委員会)での利上げ織り込みなどがプラス要因に考えられました。
さらにリップルの場合、裁判の進展可能性も加わり、投資家心理が前向きに傾いたのでしょう。
2023年中にリップルがSECに勝訴する可能性があるので、しばらく目が離せません。
パウエル議長が利下げ否定も悲観ムードはすぐに一服か
今後のアルトコイン市場は、景気がさらに上を向く可能性があります。
FRB(米連邦準備制度理事会)のジェローム・パウエル議長の利下げ否定が気になるところです。
しかしこの件による不安は、すぐに一服するでしょう。
イーサリアムとリップルは長期的な上昇トレンドの最中だからです。
最近の世界経済では利下げ予測が出始めました。
銀行破綻の連鎖による金融不安があるからです。
しかしQuick Money Worldによると、パウエル議長は年内の利下げを否定しました。
国内の銀行システムの健全性を強調し、今後も利上げを続ける見通しです。
上記による利上げリスクは、投資家も織り込んでいるでしょう。
金融不安を受けた仮想通貨への資産逃避が見られるからです。
そのためイーサリアムとリップルは、今後も強力な価格上昇を示すかもしれません。
まとめ
3月21日にリップルが暴騰しました。
イーサリアムはレンジ相場にとどまっていますが、価格上昇の可能性が残っています。
世界的な金融不安による資産逃避を受けており、リップルの裁判への期待も集まる状況です。
上記の材料から、強気の投資家心理はまだ続くでしょう。