2022年のイーサリアムとリップルの各市場をまとめます。
ともに世界経済のインフレの影響から、価格水準が下がってしまいました。
2023年に向けて、トレンド反転はあるのでしょうか。
2022年の主要アルトコイン市場の値動きをもとに、2023年の見通しを解説します。
要点
2022年のイーサリアム市場
まずは2022年のイーサリアムから見ていきましょう。
今回はGMOコイン販売所における月足チャートでの検証です。
2022年のイーサリアムは、全体的に下落トレンドが目立ちました。
とくに4月~6月の値下がりが大きく、その影響が最後まで続いた印象です。
4月の始値は39万7558円でした。
しかしそこから集中的な値下がりが続き、6月の終値は13万3663円まで落ちています。
3カ月で約66.4%ものダウンです。
7月に終値を22万3579円まで回復させてからは、20万円前後の攻防がメインになりました。
FTXの破綻により11月~12月の値下がりも顕著で、12月にいたっては15万円前後が水準です。
このようにイーサリアムは大幅に値を失っています。
2022年のリップル市場
続いてリップル市場も見ていきましょう。
こちらもGMOコイン販売所の月足チャートによる検証です。
リップルも4月~6月の値下がりが目立ちました。
4月の始値は98.186円でした。
しかし6月は終値が41.895円まで下がっています。
約57.3%の下げ幅です。
9月には終値を68.120円まで取り戻しましたが、10月からまた段階的に下がっていきました。
12月はまた40円前半まで水準を落としています。
このようにリップルも、2022年は落ち込みが目立ちました。
2023年のトレンドは世界的な利上げの機運次第か
今後のイーサリアムとリップルは、世界的な利上げの機運次第でトレンドが決まりそうです。
2022年は世界的なインフレの影響により、仮想通貨に対する投資家の求心力が失われました。
米国や欧州を中心とした利上げ機運が高まり、その影響から仮想通貨の狼狽売りが相次いでいます。
さらに上記による景気後退の懸念は、仮想通貨業界にも実害を起こしました。
4月~6月には、ステーブルコインであるUST(テラUSD)や関連銘柄テラ(LUNA)などが価格崩壊を起こし、その影響で複数の仮想通貨企業が経営破綻にいたっています。
さらに11月にはFTXやアラメダリサーチの経営破綻も起きており、こちらも仮想通貨市場の悪影響を与えました。
基本的には世界的な利上げ機運の高まりが、仮想通貨市場に悪影響を与え、関連企業破綻につながったようです。
イーサリアムとリップルはそうしたネガティブなニュースの影響を受け、悪循環に追い込まれたととれます。
しかし2023年は、利上げ機運が弱まれば、イーサリアムとリップルに再び投資家が集まるかもしれません。
日本経済新聞が12月に、米国や欧米での利上げ縮小を報じています。
これがインフレ減速のサインとなれば、イーサリアムとリップルの下落トレンドが反転するでしょう。
以上から世界経済の動向次第で、2023年はアルトコインの景気回復もありそうです。
まとめ
2022年のイーサリアムとリップルは、ともに価格水準を落としました。
世界的なインフレの影響から、仮想通貨業界でネガティブなニュースが相次いだからです。
FTXのずさんな経営体制も明らかになり、仮想通貨への求心力が失われたでしょう。
2023年も世界経済の動向次第ですが、インフレの減速が投資家心理のカギを握りそうです。
果たしてイーサリアムとリップルは、回復基調に転じられるのでしょうか。