欧州で約8億円の被害を出した仮想通貨詐欺グループが摘発され、世界に衝撃を与えています。
被害はフランスやベルギーで発生しており、詐欺グループがだまし取った金額から仮想通貨詐欺のおそろしさもうかがえます。
我々が仮想通貨投資詐欺を防ぐためにできることは何でしょうか。
要点
欧州で悪名高い仮想通貨詐欺グループが摘発されましたが、その被害額は約8億円にも及んでいます。我々が仮想通貨詐欺にはまらないためにできることを述べます。
目次
フランスなど3カ国の警察当局が大規模仮想通貨詐欺グループを摘発
フランス、ベルギー、イスラエルの各警察当局が、欧州で暗躍していた大規模仮想通貨詐欺グループを摘発していたことが1月29日にわかりました。
被害や捜査状況などを解説します。
詐欺グループによる被害は約8億円
今回の詐欺グループがだまし取った金額は約662万ユーロ(約8億円)にも及びます。
彼らはフランスとベルギーで通算85名からこれだけの金額を奪いました。
ユーロポール(欧州刑事警察機構)によると被害者にはフランス大手企業や自治体も含まれており、世界的にも類を見ない仮想通貨犯罪とうかがえます。
詐欺グループはビットコイン、純金、ダイヤモンドなどの投資を持ちかけ、利益が出るとうたっていたそうです。
被害者のウォレット管理も引き受けており、一時的に利益を支払うことで安心感を与えていたとも言われています。
また詐欺グループは被害額をマネーロンダリングに回すなどの悪行も重ねていました。
大手企業や自治体までもだまされ、億単位の被害額が出たことから、仮想通貨詐欺の怖さを象徴した一件と言えます。
詐欺グループをどうやって摘発した
ユーロポールは、仮想通貨詐欺グループに関連した10名を逮捕したと発表しております。
同グループはユーロジャスト(欧州司法機構)とともに、フランス、ベルギー、イスラエルの各警察当局の捜査に協力していました。
約8億円の被害を出した詐欺グループへの捜査は2018年に始まっており、翌年から1月29日までに10名の容疑者が関連の容疑で逮捕となっています。
被害額のうち100万ユーロ(約1億2000万円)以上は押収済みです。
しかし被害と確定していないお金を使ったと思われる請求書も見つかるなど、今も事態の深刻さが浮き彫りになっています。
今回は国際的な操作連携により事件は解決に向かっていますが、億単位の被害を出す仮想通貨詐欺グループはまたいつ現れるかわかりません。
仮想通貨詐欺から身を守るためには?
今回の報道のような仮想通貨詐欺に遭わないためには、自身で資産を守る術を身につけましょう。以下に代表的な3つの方法を挙げます。
金融庁認可の日本の取引所で仮想通貨を売買
仮想通貨取引所を使うなら、金融庁認可のところを選びましょう。そうでないところは「みなし業者」として、トラブルに遭うリスクが高いと言えます。
金融庁は国内の仮想通貨交換業者に対して、仮想通貨ユーザーにおすすめできる環境かをくまなくチェックし、認可を決めています。
そのため金融庁から認可を受けた取引所は信頼性が高いと言えます。
代表的な金融庁認可の取引所にDMMビットコインやGMOコイン、コインチェックなどがあります。
自身の目当ての取引所は金融庁からお墨付きを受けているか確かめましょう。
運営側の情報を確かめる
仮想通貨関連のビジネスを行う運営側の情報を確かめましょう。
主に運営実績やプロフィール、資本金、サービス内容から信頼できるかの判断が賢明です。
特に注意すべきポイントには、元本保証への言及や「仮想通貨代理店」という業種があります。
仮想通貨に限らず投資時の元本保証は困難です。仮想通貨はブロックチェーンによる分散管理が主流なので、代理店も必要ありません。
以上から仮想通貨関連の業者を見たら、プロフィールやサービス内容などの情報から信頼性を見極めましょう。
被害に遭ったら専門家に相談
万が一仮想通貨被害に遭った可能性があれば、国民生活センターに相談しましょう。
こちらは仮想通貨に限らず、投資に関するトラブルへの相談に答えています。
詐欺被害に遭った場合は、早期の事件解決を目指して弁護士や警察に相談することも考えられます。
被害が発生しても泣き寝入りせず、早めの解決を目指すことが大切です。
まとめ
ヨーロッパで約8億円もの被害額を出した詐欺グループが、仮想通貨業界をはじめ世界に衝撃を与えています。
我々も詐欺グループのカモとならないように、自身で資産を守るための対策を身につけましょう。
仮想通貨売買は信頼性の高い取引所で行い、初めて見るサービスはプロフィールなどの情報をチェックしてから利用を決めることが賢明です。