バハマ王立警察は現地時間12日に、仮想通貨取引所FTXのサム・バンクマン=フリード前CEOの逮捕を発表しました。
このあと前CEOは、米国で身柄を引き渡される見通しですが、具体的な時期は日本時間14日時点で不明です。
騒動の中心人物が逮捕されたため、FTXの問題はますます混迷を極めるでしょう。
今回の逮捕報道に関して、詳細を解説します。
要点
なぜFTX前CEOは逮捕されたのか
FTXのサム・バンクマン=フリード前CEOが、バハマ王立警察によって現地時間12日に逮捕されたことがわかりました。
Coinpostの報道では、バハマ当局が米国から身柄拘束の依頼を受けたとされます。
つまり疑惑を晴らす必要がある前CEOを米国へ送るため、逮捕という強硬手段に踏み込んだ可能性があるのです。
Coinpost報道では米ニューヨーク州南部地区の当局が、身柄確保を依頼したとされます。
FTXの破綻騒動は、世界中の仮想通貨ユーザーを巻き込んでしまいました。
バハマへの雲隠れを続けるフリード前CEOに、米国側が行動を示したととれます。
いずれにしてもFTX騒動は、経営者の逮捕を迎え、ますます混迷を極めそうです。
以上について、Twitterでは以下の口コミがありました。
FTX前CEOへの刑事告発や調査などの状況
FTXのサム・バンクマン=フリード前CEOには、さまざまな刑事告発や捜査案件があります。
まずSEC(米証券取引委員会)が米国時間13日のプレスリリースで、フリード前CEOを詐欺容疑で刑事告発しました。
CoinpostはSECについて、米時間13日午前にニューヨーク州南部地区で起訴状申請をすると報じています。
さらにCNBCは、フリード前CEOの数々の犯罪疑惑を報じました。
それによると彼はセキュリティ違反、通信詐欺およびその共謀、マネーロンダリング、財政規則制度の違反などの可能性があります。
FTX運営がずさんだったために、複数の犯罪の可能性が取り上げられる状況です。
米司法省やCFTC(米商品先物取引委員会)も、FTX破綻について調査を進めています。
あまりに疑惑が多く、フリード前CEOは再逮捕を受ける可能性もあるでしょう。
以上からFTX問題は、さらなる事態の悪化が想定されます。
ロイター通信によるとフリード前CEOは、13日の米下院金融サービス委員会の公聴会に、オンライン参加で証明する意向を示しています。
しかし直前で逮捕されたため、それどころではなくなったようです。
フリード前CEOのさまざまな疑惑が報じられていますが、どのように真相が明かされていくのでしょうか。
これからFTX前CEOはどうなるのか?
フリード前CEOは、13日にバハマの首都ナッソーにある治安判事裁判所への出廷を予定しています。
そのあと米国へ身柄引き渡しを受ける見通しです。
米国とバハマは、犯罪者の本国送還関連の条約を1990年に結んでいるため、これが可能とされます。
しかしフリード前CEOが、実際にいつ身柄引き渡しを受けるかは、14日時点では不明です。
身柄引き渡しをめぐる動向次第では、刑事事件としての長期化も想定されます。
バハマ側が身柄引き渡しを拒否する可能性があるからです。
FTXは経営破綻時、バハマを拠点としていたため、同国の当局が事件捜査のためにフリード前CEOの身柄をとどめるかもしれません。
身柄引き渡し問題も絡めば、フリード前CEOの事件が長期化する可能性もあるでしょう。
まとめ
FTXのサム・バンクマン=フリード前CEOが、バハマで逮捕されてしまいました。
これにより彼の経営破綻騒動は、混迷を極めそうです。
フリード前CEOは、FTX運営を通した詐欺やマネーロンダリングなど、数々の疑惑が報じられています。
状況次第では再逮捕もありえるので、事件解決までかなりの時間がかかるでしょう。
そしてフリード前CEOの身柄が、いつ米国へ引き渡されるかという問題も浮上しました。
複数の国が捜査に乗り出したため、今後FTX問題の余波はさらに続きそうです。