Coinpostの報道によると、仏中央銀行のフランソワ・ビルロワドガロー総裁が、仮想通貨規制に言及しました。
5月18日から20日にG7財務大臣・中央銀行総裁会議が開かれます。
ビルロワドガロー総裁によると、そこで仮想通貨規制が議題に上がるかもしれません。
今回の言及は、最近問題になっているテラフォームラボ開発のステーブルコイン「テラUSD(UST)」の価格崩壊が背景に挙げられるでしょう。
ビルドワドガロー総裁の発言について、詳細をまとめます。
要点
ビルロワドガロー総裁の仮想通貨に対する懸念とは
ロイター通信によると、ビルロワドガロー仏中銀総裁は16日、仮想通貨の規制なしでは国際金融システムを混乱させるという懸念を示しました。
最近の仮想通貨の価格下落が、いつになくひどいとされるからでしょう。
仮想通貨はもともと、株式やFXよりも値動きが不安定という指摘を受けています。
以上から要人を中心に、規制に関する議論が活発に報じられてきました。
16日には欧州中央銀行のパネッタ専務理事も、ステーブルコインによる取り付け騒ぎのリスクを指摘しています。
ステーブルコインは現実の法定通貨と価値が連動するため、相場変動が従来の仮想通貨より安定しやすいとされました。
しかし最近、テラUSDの暴落を受けて、その信頼性が揺らいでいます。
このような情勢が、ビルロワドガロー総裁の発言につながったのでしょう。
ステーブルコインの規制について、以下の口コミが寄せられています。
EU対象の仮想通貨規制案MiCAが議題に?
G7財務大臣・中央銀行総裁会議では、欧州で提案されているMiCAが議題に上がるとされます。
MiCAとは「Markets in Crypto Asset」の略で、2020年9月に欧州委員会が提案しました。
EU加盟国を対象とする仮想通貨規制案で、市場ルールを整備を目指すシステムです。
MiCA成立後は、EU各国における仮想通貨規制の統一により、スムーズな運用が可能とされます。
国によって仮想通貨規制はバラバラです。
ある国で許されていたやり方が別の国で許されないと、混乱する方もいるでしょう。
MiCAは複数の国における仮想通貨規制の一貫化を狙うものです。
成立ならEUだけでなく、ほかの国にとっても、仮想通貨規制政策の参考になるでしょう。
規制議論再燃の背景にUST騒動か
今回の仮想通貨規制議論の再燃は、UST騒動が原因とされます。
USTはテラフォームラボ開発のステーブルコインで、ドルとの1対1の価値連動により、市場価格安定を望まれていました。
しかしテラフォームラボ開発の別の仮想通貨であるLUNAの暴落で、USTはドルとの価値連動が崩れ、大幅に価格を失ったのです。
ステーブルコインは従来の仮想通貨より、値動きが安定しやすいというメリットがあります。
しかしUSTは価格崩壊により、ステーブルコインとしての機能を失ってしまいました。
以上から政界や経済界において、法定通貨と価値連動する資産に対しても規制を敷くべきとの議論が起きています。
ステーブルコインのトラブルは世界経済への影響があるため、G7でも議題に上がるでしょう。
今後の結論に注目です。
まとめ
フランソワ・ビルロワドガロー仏中銀総裁が、G7財務大臣・中央銀行総裁会議での仮想通貨規制議論の可能性を示しています。
テラフォームラボ開発の仮想通貨の相次ぐ暴落が背景のようです。
今後はステーブルコインも含め、仮想通貨取引のルール制定が議論になるでしょう。
将来的に仮想通貨規制は、どのような結論を迎えるのでしょうか。