要点
・PlusToken詐欺とは?
目次
PlusToken首謀者らが刑事責任を問われる
仮想通貨史上最悪と言われる韓国に拠点を構える仮想通貨出資金詐欺PlusToken(プラストークン)の首謀者らに対し、刑事責任を問う裁判が進んでいます。
江蘇省塩城市の地元裁判所で、首謀者の一人とされているZhou Moumou(周某某)容疑者らに対する刑事責任裁判が始まっています。
地元メディアの報道によると…
WeChatなどを通じてPlusTokenのウォレットアプリを積極的に宣伝したほか、MLM(Multi Level Marketing=ネットワークビジネス)の組織化を進め、約193万人の会員(一部報道では会員数240万人、300万人と報じられています)を騙したことなどの罪に問われています。
仮想通貨マイニングとだまして会員を集める
プラストークンのウォレットは、仮想通貨資産のマネジメントアプリを装っていました。
しかし、実際にはマネジメントアプリではなく、犯罪者たちは高リターンを得るために、新メンバーを勧誘していたという実態が首謀者らの逮捕後に判明しています。
地元警察によると、プラストークン詐欺に関する報告は昨年にはすでに受けていたと話しており、首謀者らが高リターンを得るためにビットコインやイーサリアム、イオスなどの仮想通貨を支払うように組織化させて要求していたと地元メディアが報じています。
PlusToken(プラストークン)詐欺とは?
プラストークン詐欺は去年夏頃からメディアに報じられ始めていました。
CIPHERTRASE社の調べによると、Plus Tokenのウォレットアプリと取引所がオフラインになり、会員らは約29億ドル、日本円にして3,000億円の被害がでた可能性があると伝えています。
2019年は仮想通貨を使った出口詐欺の年と言われるほど、出口詐欺が急増していました。
仮想通貨価格が冷え込み、弱気相場が続く中、PlusTokenでは、複数の仮想通貨間でアビトラージ(裁定取引=金利差や価格差を利用した売買により、利ざやを稼ぐ取引手法)を行っていました。
これにより、毎月8%~16%のROI(投資収益率:Return On Investment=投資額に対してどれだけ利益を生み出しているかを見る尺度))が見込めると約束。
中国をはじめ、日本や韓国で人気が高く、自称「レオ」と名乗る共同創設者が、2019年2月に慈善団体主催のInvest in Futuresイベントにて、イギリスのチャールズ皇太子とイベントで会った際に撮ったとされる写真を公開したことから信用する人が急増したのではないかとCIPHERTRASE社は指摘しています。
会員らは、ビットコインをはじめ、イーサリアムやXRP、ビットコインキャッシュ、ライトコイン、ドージコイン、ダッシュ、プラスコインを預けていました。
PlusTokenへ参加資金するためには、最低500ドル、日本円で約5万3,000円が必要とされており、利用者を勧誘するとお金を受け取れる仕組みで、CIPHERTRASE社は「典型的なピラミッドスキーム」であると指摘しています。
ビットコインの値下げにつながった!?
2019年6月28日、中国の警察がバヌアツ共和国に到着した翌日の28日に、インターネット詐欺実行犯として首謀者ら6人を逮捕しました。
なお、バヌアツ政府は、中国へ逮捕された6人をほぼ即座に本土に引き渡すことを許可しています。
現在、PlusTokenの背後に何者が存在し、保管されている資金がどこに行ったのかなどの詳細について、中国警察およびバヌアツの政府が調査を進めています。
ブロックチェーン分析企業のチェイナリシスは、昨年12月の時点で、逃亡中のPlus Token関係者による巨額ビットコイン売却が相場の下げ圧力になっているかもしれないという報告書を公表しています。
Plus TokenとWoToken は全く同じ手法だった!?
Plus Token詐欺の手法は、最近、塩城浜海県人民法院で行われたWoToken (ウォートークン)事件とまったく同じであることが分かっています。
この2つの詐欺に関与していた人物の公判もすでに行われています。
WoToken事件の詳細については、今月22日の当サイト記事『WoToken(ウォートークン)はやっぱり詐欺だった!公式サイトもすでに消滅!』をチェックしてみてください。
なお、現在Plus Token公式サイトは定期メンテナンス中であるとして閲覧できない状況になっており、Plus Tokenサポートは閲覧できる状況です。