リップル社は9日、企業向けのソリューション「Ripple Liquidity Hub」を発表しました。
利用企業はリップルに限らず、ビットコインやイーサリアムなどの取引や保有ができるようになります。
GMOコインやbitFlyerなど個人向けの仮想通貨取引所が有名ですが、Ripple Liquidity Hubは法人向けです。
発表の詳細を紹介します。
要点
目次
リップル社が「Ripple Liquidity Hub」を発表
リップル社は9日に「Ripple Liquidity Hub」を発表しました。
企業をメインターゲットとした仮想通貨取引プラットフォームです。
2022年に提供を開始する予定ですが、日本での開始時期は明かされていません。
最初はリップル、ビットコイン、イーサリアムなど6種類が対象ですが、段階的に他の通貨にも対応する予定です。
新システムの詳細を見ていきましょう。
企業の仮想通貨流通をサポート
Ripple Liquidity Hubは、企業による仮想通貨の流通を助けます。
企業が仮想通貨の売買や管理をできるという意味です。
これまでの仮想通貨取引所といえば、個人を対象にしたものが多かったでしょう。
GMOコインやbitFlyerなどが人気ですが、どれも個人にとって使いやすいものばかりです。
国内の取引所には法人口座を設けているものもありますが、開設の手続きが複雑なうえ、対応できる場所が限られていました。
リップル社が法人向けの仮想通貨取引ソリューションを設けることで、法人がもちやすいようにする狙いがうかがえます。
取扱通貨は6種類からスタート
2021年11月10日時点で、Ripple Liquidity Hubは、以下の6通貨に対応する予定です。
・ビットコイン
・イーサリアム
・ライトコイン
・イーサリアムクラシック
・ビットコインキャッシュ
メジャー通貨およびそこかがハードフォークで派生した通貨が中心になっています。
時価総額が世界的に大きいものばかりが選ばれており、希望する企業は安心して参加できるでしょう。
今回対象になった6通貨以外にも、世界的に話題になっている通貨は多数あります。
Ripple Liquidity Hubが今後どのように対応通貨を増やしていくかにも注目です。
メインターゲットは銀行やフィンテック企業
Ripple Liquidity Hubのメインターゲットは、銀行やフィンテック企業とされています。
リップル社が独自開発した送金ネットワーク「RippleNet」が関係しているからでしょう。
過去にリップル社は、世界中の金融機関やフィンテック企業と提携してきました。
この場合は提携先がRippleNetを採用し、国際送金の円滑化を狙うケースが多かったといえます。
リップル社はRippleNetで金融機関の送金能力を高めるだけでなく、仮想通貨の利用機会を与える狙いもあるのでしょう。
仮想通貨自体に送金能力の高さが見込まれるからです。
国際送金の効率化を達成するために、RippleNetと仮想通貨の組み合わせが重要とされます。
Ripple Liquidity Hubが将来的に目指すプラン
Ripple Liquidity Hubは、将来的に機能やサービスの拡大を目指しています。
たとえばステーキングのサポートや、取引所やDeFiなどとの提携です。
ステーキングは仮想通貨の取引承認ルールのひとつになります。
取引にかかわっていない第三者が承認するのですが、取引対象になった仮想通貨の保有量が多い人ほど承認作業に加わりやすいのが特徴です。
さらにRipple Liquidity Hubは、取引所やDeFiなどからアクセスできる環境を目指しています。
将来的にはGMOコインやbitFlyerなどから直接Ripple Liquidity Hubに向かい、スムーズに仮想通貨を動かせるでしょう。
Ripple Liquidity Hubが軌道に乗れば、以上のような新サービスの採用を期待できます。
まとめ
Ripple Liquidity Hubは、リップル社が新たに開発したソリューションです。
企業向けの仮想通貨取引および管理プラットフォームで、企業内における通貨の流動性コントロールを目的とした利用が期待されます。
そのためメインターゲットは金融機関やフィンテック企業です。
以上の業界からRipple Liquidity Hubにかかわる機関が増えれば、仮想通貨のビジネスでの認知度が高まるでしょう。
Ripple Liquidity Hubは、リップルをはじめとした仮想通貨の社会的影響力を高めるために作り出されたと考えられます。