イーサリアムがアップグレードに向けてさらに一歩前進しました。
日本時間9日未明に、テストネット「Ropsten」に対する「The Merge」の実装が済んだとわかったからです。
The MergeはイーサリアムにPoS(プルーフ・オブ・ステークス)を搭載するためのアップグレードになります。
次はメインネットのアップグレード成功を待ちましょう。
イーサリアムの新システムプロジェクトをめぐる近況をまとめました。
要点
イーサリアムテストネット「Ropsten」に「The Merge」の実装完了
9日未明にイーサリアムテストネット「Ropsten」に対する「The Merge」の実装完了がわかりました。
兼ねてから展開している大型アップグレードに向け、また一歩前進した形です。
リニューアルが近づいてきたので、期待が膨らむ方もいるでしょう。
イーサリアムではPoS導入に向けたアップグレードが展開中です。
現在のコンセンサスアルゴリズムはPoW(プルーフ・オブ・ワーク)になります。
しかしこのアルゴリズムは、個人では取引承認に参加しづらかったり、特殊機械による作業でエネルギー消費量が大きくなったりするのが難点です。
イーサリアムはこのような問題を解決するため、PoSへの移行を決めました。
仮想通貨ETHの保有量に応じて、取引承認をしやすくなるしくみです。
承認作業時のエネルギー消費量もPoWより少ないというメリットが想定されます。
今回のテストネットに対するThe Mergeの実装は、イーサリアムの壮大な計画が進んでいる証です。
今後の開発過程にも期待しましょう。
テストネットへのThe Merge実装完了に、以下の口コミが寄せられました。
The Mergeとは何か?
The Mergeとは、イーサリアムで展開中の大型アップデートプロジェクトです。
コンセンサスアルゴリズムを従来のPoWからPoSに移すのが主目的になります。
現在のイーサリアムユーザーは、PoWに基づいたブロックチェーンを使う形です。
今回のアップグレードでは「ビーコンチェーン」という新しいシステムを従来のイーサリアムチェーンにつなげます。
これにより仮想通貨としてのイーサリアムは、PoSに基づいた運用を受けるのです。
コンセンサスアルゴリズムが変わる仮想通貨は珍しいとされます。
アップグレードによる利便性向上も期待されるため、開発過程次第ではイーサリアムの価値を引き上げるかもしれません。
テストネットへのThe Merge実装完了を受けて今後の展望は?
今回The Mergeの実装を受けたのは、あくまでもテストネットです。
しかしこの結果によって、メインネットへの実装がまた近づいたでしょう。
今後はGoerliやSepoliaというテストネットにも、The Mergeへの実装が進められます。
ここで注意すべきなのは、新しいシステムを組み込むことによる不具合や、サイバー攻撃などの懸念です。
しかしトラブルがなければ、2022年中にメインネットへのThe Merge実装が終わるかもしれません。
イーサリアムの公式ホームページによると、メインネットへのThe Mergeは2022年の第3~第4四半期に着手予定とされています。
しかし仮想通貨のアップグレード作業は複雑なので、スケジュールの遅延も想定しましょう。
いずれにしても今後の成り行きを見守りたいところです。
まとめ
イーサリアムのテストネットである「Ropsten」が大型アップグレード「The Merge」の実装を受けました。
しかしほかのテストネットにもThe Mergeを実装する必要があるため、今後の開発過程を慎重に見守りましょう。
それでもイーサリアムの開発が進んでいるのは好材料です。
アップグレードの成功で、相場でも価値が上がるかもしれません。
イーサリアムが生まれ変わるときをじっくり待ちましょう。