Coinpostは、米SEC(証券取引委員会)がイーサリアム財団の調査開始を報じました。
2022年9月のアップグレード「The Merge」の直後から調査が始まっていたとのことです。
今回の調査は、イーサリアム現物ETFの承認判断を見据えたものとされます。
SECによる調査報道について、詳しく見ていきましょう。
要点
SECがイーサリアム財団を調査か
Coinpostによると、SECがイーサリアム財団を調査中とみられます。
2022年9月あたりから調査が始まった模様です。
この時期のイーサリアムはアップグレード「The Merge」により、コンセンサスアルゴリズムがPoW(プルーフ・オブ・ワーク)からPoS(プルーフ・オブ・ステーク)へ替わりました。
イーサリアム財団はスイスの非営利団体で、エコシステムをサポートしています。
つまり仮想通貨やブロックチェーンとしてのイーサリアムについて、開発や管理を主導しているわけではありません。
あくまでもエコシステムの一部を担っているだけです。
しかし財団がSECの調査を受けたとわかれば、何らかの進展が近日中にあるかもしれません。
以上から今回の調査報道は、イーサリアムの次の展開を予感させます。
Xでは以下の口コミがありました。
複数メディアが調査状況の一部を報じる
SECによるイーサリアム財団への調査について、複数メディアが一部状況を報じています。
今回の調査報道に関して、2024年3月21日時点でSECやイーサリアム財団は直接言及していません。
開発者プラットフォームGitHub内で、Pablo Pettinari氏がイーサリアム財団のページに、ある当局からの任意調査を報告しました。
The Blockを含む複数の海外メディアが、以上の報告を20日に報じています。
またFortuneも21日に、イーサリアム財団の関係企業へのアクセスを明かしました。
この企業はSECから召喚状を受け取っており、Fortuneが彼らから関連情報を入手したといいます。
以上を踏まえ、SECがイーサリアムに対し、有価証券への認定を図っていると述べました。
加えてFortuneはSECについて、イーサリアム財団の関連企業に対し、財団とのコミュニケーションに関する文書や財務記録の提出を求めたと述べています。
このように複数のメディアが、SECとイーサリアム財団および関連企業のやり取りを報じました。
SECのイーサリアムに対する活発な働きかけがうかがえる状況です。
SECはイーサリアム現物ETFの承認判断の材料を集めているのか
今回の調査でSECは、イーサリアム現物ETFの審査に向け、判断材料を集めているとみられます。
CoinpostによるとイーサリアムのPoS移行直後、ゲイリー・ゲンスラー委員長がPoS系仮想通貨について有価証券該当の可能性を述べていました。
一方SECは、BinanceやCoinbaseを証券法違反で提訴した際、イーサリアムを有価証券の例に含めていません。
またCoinpostの別の報道によると、19~20日にSECが、3つのイーサリアム現物ETF上場申請について、承認判断を延期しました。
今回の延期は、イーサリアム財団への調査と関係している可能性があります。
以上を踏まえると、SECの調査の理由は、イーサリアム現物ETFの承認可否決定に向けた証拠集めでしょう。
まとめ
イーサリアム財団に対し、SECが調査中と報じられました。
一部メディアが調査の動向を報じており、SECの慌ただしさがうかがえます。
SECの今回の調査は、イーサリアム現物ETFの承認可否の判断を見据えたものでしょう。
SECやイーサリアム財団からは、調査に関するプレスリリースがまだありません。
公式発表があれば、何らかの真相が判明しそうです。