要点
・また、これにともない、関連する新プロジェクト「onyx」が立ち上げられたことも報じられています。
・JPモルガンは今後、ブロックチェーン技術を使って既存小切手のデジタル版を送信し、これらの支払いの送信と処理に現在必要なコスト削減を目指していくと報じられています。
JMPコインが今週から商業利用されることが判明!
ニュース専門チャンネルのCNBCが現地時間の27日火曜日に報じたニュースによると、JPモルガンのホールセール決済のグローバル責任者であるタキス・ゲオルガコプロス(Takis Georgakopoulos)氏は、大手ハイテク企業が今週からJPモルガンのJPMコインを使用してグローバル決済を行うと述べたことを報じました。
ゲオルガコプロス氏は、大規模なテクノロジークライアントによってグローバルに決済を送信するために使用されるとコメントしています。
大手ハイテク企業とのみ報じられており、JPモルガン側も企業名はまだ公表していないことから、具体的な名前は現段階では報じられていません。
現在分かっているのは、多くのクライアントが同プロジェクトに参加していると報告されているのみで、これらの進展は、将来的にブロックチェーン技術が商業的に使用可能になるとみており、今回のニュースによって、国際銀行としての信頼を与える形となりました。
新規関連プロジェクトを立ち上げ
※画像引用元:JPモルガン
JPモルガンは今回、プライベートコインであるJPMコインが商用利用されるに伴い、関連プロジェクトである「onyx(オニキス)」を立ち上げたことを、同プロジェクトに参加しているJPMのブロックチェーンリーダーであるクリスティン・モイ(ChristineMoy)氏がTwitterでツイートしています。
ゲオルガコプロス氏はCNBCの取材に対し
オニキスを立ち上げるのは、これらの技術の商業化の時期に移行し、研究開発から実際のビジネスになり得るものに移行していると信じているからで、onyxプロジェクトにはすでに約100人の専属従業員が従事しています。
語っています。
ブロックチェーンベースのLiinkとは
※画像引用元:JPモルガン
JPモルガン社は大手法人向け事業決済ビジネスに焦点を合わせており、非効率性を取り除くことで銀行業界は年間数億ドルを節約できるとゲオルガコプロス氏は語っています。
2019年2月14日に初めて明かされたJPMコイン(JPM Coin)は、昨年夏にJPMコインのトライアルを開始しています。
同トークンは、企業間の支払いや債券取引などの取引を高速化するために設計されており、銀行が開発したイーサリアムのプライベートバージョンであるQuorum(クオラム、※1)に基づいて構築されましたが、今年8月に開発会社ConsenSysによって買収されました。
(※1) Quorum(クオラム)とは、イーサリアムベースでJPモルガン社が開発し、取引の秘密保持機能やネットワークへのアクセス制御など、エンタープライズが使う際に利便性の高い機能が追加された許可型のブロックチェーンの事。
CNBCは、JPMのブロックチェーンベースのInterbank Information NetworkがLiinkとしてブランド名を変更し、送金前に支払いを検証する方法として間もなく開始されると報告しています。
Onyxのウマル・ファルーク(UmarFarooq)最高経営責任者(CEO)は
銀行はブロックチェーンを使用して紙の小切手のデジタル版を送信し、これらの支払いの送信と処理に現在必要なコストの75%を節約することも検討している
と述べています。