イーサリアムではShapellaというアップグレードが完了しました。
しかし早くも次期アップグレード「Cancun-Deneb」が予定されています。
それに向けてコア開発者陣営が20日、ブロックチェーンのコンセンサスレイヤーコードの修正計画を協議しました。
議事録も公開されています。
Cancun-Denebの概要と、最近の動向について見ていきましょう。
要点
Cancun-Denebとは?
Cancun-Denebとは、2023年後半にイーサリアムで実施予定のアップグレードです。
すでにShapellaは完了していますが、すでにその次が計画されています。
つまりイーサリアムは、さらなる進化を果たす見通しです。
次回では、実行レイヤーとコンセンサスレイヤーが同時にアップグレードする予定です。
前者に対してはCancun、後者はDenebと呼ばれ、2つを組み合わせたものがアップグレード名になりました。
2つの領域を同時に生まれ変わらせて、イーサリアムをより便利にするのが開発者の狙いでしょう。
このようにCancun-Denebは、Shapellaに次ぐ大規模アップグレードです。
実施予定が近づけば、また関心が集まるでしょう。
Twitterでは以下の口コミがあります。
Cancun-Denebで起きること
Cancun-Denebでは、レイヤー2の手数料削減に期待できます。
そのポイントは、EIP4844です。
これは「プロト・ダンクシャーディング」とも呼ばれます。
イーサリアム共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏が考えたしくみです。
2022年にスケーリングソリューションの一環として、彼が提案しました。
EIP4844によって、イーサリアムはレイヤー2の運用コストの削減が期待できます。
最大100分の1まで手数料を削減できる見通しです。
手数料削減は、イーサリアムノードのオフチェーンデータに新しい働きを与えるうえで可能になります。
その働きとは一時保存や検索を実行可能にし、多様なブロックチェーン関連データやストレージの需要に対応することです。
レイヤー2における取引手数料の削減は、イーサリアムの需要をさらに引き立てるでしょう。
同ネットワークのレイヤー2には、オプティミズムやアービトラムがあります。
安い手数料でレイヤー2を利用できるとわかれば、利用者が増えるでしょう。
レイヤー2の手数料削減は、関連の仮想通貨の需要喚起になるでしょう。
オプティミズムやアービトラムは、同名の仮想通貨を発行中です。
まずはこれらの需要が大きくなり、最終的にはイーサリアムの市場価値を高める可能性があります。
以上からCancun-Denebは、イーサリアムのレイヤー2における手数料削減を通し、ネットワークをさらに便利にするでしょう。
ここからイーサリアムの需要が高まる可能性もあります。
コア開発者陣営がCancun-Denebへ動き出す
20日にイーサリアムのコア開発者が集まり、Cancun-Denebに向けた計画を話し合いました。
イーサリアムのブロックチェーンのうち、コンセンサスレイヤーコードの修正が今回のメインテーマになっています。
Cancun-Denebに向けて、開発者陣営が本格的に動き出しました。
今回の協議は、次期アップグレードの目玉であるEIP4844のテスト準備も兼ねています。
Shapellaが終わったあとも、イーサリアムは進化を続けます。
コア開発者陣営のこれからの動向にも期待してください。
まとめ
イーサリアムはShapellaが終わったばかりですが、次期アップグレードのCancun-Denebに早速動き出しています。
次回のアップグレードでは、レイヤー2の手数料削減が期待される状況です。
これによりレイヤー2の利便性が上がり、イーサリアムの需要喚起につながるでしょう。
現状は2023年後半にCancun-Denebが実施される可能性があります。
状況次第で延期するかもしれませんが、次のアップグレードが近づけば、イーサリアムの注目度がまた高まりそうです。
その意味では、開発者陣営の今後の動向が見逃せません。