4月17日以降の週では、イーサリアムとリップルがともにデッドクロスを迎えました。
ともに下降傾向が始まっており、ここから相場の冷え込みが続きそうです。
イーサリアムとリップルについて、最近の価格推移とその背景をまとめました。
要点
【4月17日～23日】イーサリアムの値動き
まずは最近のイーサリアムを見ていきましょう。
GMOコイン販売所の日足チャートによる検証です。
イーサリアムは、19日～21日に価格が大きく下がりました。
19日の始値は27万3778円でしたが、21日には24万0377円まで落ちています。
この間の下落率は約12.2％です。
久々に10％以上の下落を迎え、投資家心理への悪影響が懸念されます。
移動平均線でも、デッドクロスが起きました。
上のチャートでは、青い線が短期の5日移動平均線、赤い線が25日の移動平均線です。
23日に青い線が赤い線の下へ抜けたため、デッドクロスが成立しています。
そのため今後のイーサリアムは、さらなる価格の下落に注意が必要です。
世界経済や仮想通貨に関するネガティブなニュースが今後出れば、暴落もありえます。
ネガティブな投資家心理が目立ちやすい点に、気をつけてください。
【4月17日～23日】リップルの値動き
続いてリップルの値動きです。
こちらもGMOコイン販売所の日足チャートで見ていきましょう。
リップルもイーサリアム同様、19日～21日の価格下落が目立ちます。
19日の始値は68.509円でした。
一方で21日の終値は57.729円まで下がっています。
この間の下落率は、約15.7％です。
リップルは4月20日にデッドクロスを迎えました。
イーサリアムより3日早いといえます。
裁判特需の一服でデッドクロスが起きてしまい、ほかのアルトコイン市場に影響を与えた可能性があります。
以上から今後のリップルも、価格の冷え込みに注意が必要です。
弱気な投資家心理が、チャートに反映されやすくなるでしょう。
デッドクロスにはさまざまな要因か
イーサリアムとリップルのデッドクロスには、さまざまな要因が考えられます。
世界経済と仮想通貨の両分野で、ネガティブなニュースが相次いだからです。
多様な悪条件が重なり、アルトコイン相場の集中的な下落とデッドクロスを生んだのでしょう。
世界経済の面では、主に以下が考えられます。
このように4月17日以降の週では、米国の経済にとってネガティブなニュースが相次ぎました。
米国で銀行倒産が相次いだときは、仮想通貨は資産逃避先として期待され、需要が伸びています。
しかし今回は銀行以外の分野で、後ろ向きな報道が相次ぎました。
以上から仮想通貨でも、投資機運が弱まっています。
経済的にネガティブなニュースが重なると、仮想通貨も影響を受けやすいようです。
一方で仮想通貨でも、悲観的なニュースが相次ぎました。
代表例は以下のとおりです。
・仮想通貨ウォレットからの多額の不正流出の判明
ここ最近は、規制圧力が目立ちます。
最近ではSECが米国の仮想通貨取引所であるBittrexを告訴しました。
同社が扱う通貨のうち、6銘柄の有価証券性を主張する状況です。
Bittrexは4月30日で米国事業を終了する予定で、同国での規制の曖昧さを理由に挙げています。
さらにCFTCも、米国法違反の疑いで取引所のBinanceとチャンポン・ジャオ（CZ）CEOらを提訴しました。
またウォレット「MyCrypto」創設者Taylor Monahan氏が18日に、大口ウォレットのハッキングによる仮想通貨の流出を公表しました。
このように経済だけでなく、仮想通貨でもマイナス材料が重なり、主要通貨のデッドクロスにつながったようです。
まとめ
イーサリアムとリップルがデッドクロスを迎えました。
そのため今後は価格のさらなる冷え込みに注意してください。
経済と仮想通貨の両面でネガティブなニュースが相次いでおり、主要アルトコイン市場はその影響を受けやすい状態です。
以上から、今後も価格の急な下降に気をつけましょう。
