米リップル社は15日のプレスリリースで、コロンビアの中央銀行と情報通信技術省「MinTIC」との提携を発表しました。
現地での高額送金システムの実証実験のために、自社プラットフォームを提供します。
フィンテック推進を図るコロンビアにとっては、強力な味方でしょう。
リップル社の新しい動向を見ていきます。
要点
リップル社がコロンビア中央銀行と提携
リップル社は15日に、コロンビアでの高額送金システムの実証実験参加を発表しました。
現地の中央銀行やMinTICと提携して、リップル社のプラットフォーム「Ripple CBDC Platform」を活用します。
高額送金では相手が海外の口座だと、反映されるまでの時間がかかりやすく、手数料の高騰も懸念されます。
以上を解決するため「Ripple CBDC Platform」の活用が決まったのでしょう。
今回の実証実験でコロンビアは高額送金システムの機能について、さまざまなシチュエーションを想定する見通しです。
ブロックチェーン技術をうまく活用できれば、短時間かつローコストでの送金が可能になります。
コロンビア中央銀行としては、経費を抑えながら、活発な経済活動の実現を見据える狙いでしょう。
以上からリップル社の協力は、同国での新しい経済活動のきっかけになりそうです。
Twitterでは以下の口コミがありました。
実証実験で「Ripple CBDC Platform」を活用へ
リップル社はコロンビアでの実証実験で「Ripple CBDC Platform」を活用します。
これは2023年5月にリリースされており、同社開発の分散型台帳「XRP Ledger」がベースです。
政府や金融機関など公的組織の使用を想定しており、デジタル通貨に関するユースケースを一元管理できます。
資産や関連データを手軽に管理できるため、経費削減を期待できるでしょう。
「Ripple CBDC Platform」では、世界中で主要銀行を中心とした採用実績を上げています。
たとえば2023年4月にモンテネグロ中央銀行が、CBDCもしくは国家安定コインの試験運用のため、「Ripple CBDC Platform」の活用を検討中と一部メディアで報じられました。
HKMA(香港金融管理局)と富邦銀行も、不動産資産のトークン化の試験運用プログラムで活用しています。
このように「Ripple CBDC Platform」は、世界中で活用実績を重ねており、近い将来に経済の常識を変えそうです。
南米での事業拡大に務めるリップル社
リップル社は近年、南米での事業拡大に積極的です。
たとえば2019年にブラジルに支社を設立して以降、現地の複数の企業と提携しています。
ブラジルは南米地域において、フィンテック推進をリードしています。
ここにリップル社の力が加われば、南米でのデジタル資産浸透につながるでしょう。
同年にはチリで国際送金を扱う企業「CurrencyBird」と提携しています。
同社は法人向け国際送金ネットワークである「RippleNet」に加入しました。
このようにリップル社が提供する高速送金システムは、世界から注目を受けています。
南米でのフィンテック浸透も、同社がカギをにぎっているかもしれません。
まとめ
米リップル社は、コロンビアの高額送金システムの実証実験に「Ripple CBDC Platform」を提供する見通しです。
手数料を抑えながら短時間での送金を期待できるので、同国での高額送金をスムーズ化できるかもしれません。
実証実験が成功すれば実用段階が近づくため、南米でのフィンテック事業拡大につながるでしょう。
リップル社は世界中でさまざまな機関と提携を進めており、南米地域での動向にも今後期待できます。