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FTXが仮想通貨取引所としての再開を断念 顧客への返済に実質専念へ

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THE BLOCKの報道によると、仮想通貨取引所のFTXのアンドリュー・ディードリッヒ弁護士が、取引所の再開断念を認めました。
顧客への返済計画も明らかになっており、こちらへ実質的に専念するようです。
世界的取引所として有名なFTXですが、ブランドとしては業界から完全に消えます。
FTXの近況について、詳しく見ていきましょう。

要点

・FTXが仮想通貨取引所としての再開を断念
FTXは取引所としての再開を断念しました。顧客への返済に専念する見通しです。

 

FTXは仮想通貨取引所として再開できない

アンドリュー・ディードリッヒ弁護士は、仮想通貨取引所としてのFTXの再開を否定しました。
1月31日の米国デラウェア州裁判所での公聴会で、再開の断念を明かしています。
これが本当なら、仮想通貨業界からFTXの名前が消える見通しです。
一時は世界規模の人気を誇っていましたが、経営破綻からの復活は望めません。

ディードリッヒ弁護士は、FTXの活動再開が不可能な背景を複数示しました。
たとえばFTXは、これまで数々のビジネスを買収してきました。
しかしディードリッヒ弁護士は現時点において、買収したものの大部分に価値がないと説明しています。
そのため買収歴では、買い手の関心を集められない状況です。

ディードリッヒ弁護士によると、FTXのアドバイザーたちが、取引所の再開に向けて投資家を探していました。
しかし資金提供者が現れなかったため、計画断念を余儀なくされたそうです。

FTXは活動再開を模索していたものの、十分なサポートを得られなかったため、復活が困難になりました。
Xでは以下の口コミがあります。



 

顧客資産への返済計画について

FTXは取引所としての再開はないものの、顧客資産への返済は続ける方針です。
ディードリッヒ弁護士はFTXについて、顧客や債権者の請求に対して、全額支払えると見ています。
FTXは損失証明を果たした債権者に対し、払い戻しを進める見通しです。

FTXは返済のため、ドル建てによる債権者への資産分配の準備を進めています。
保有中の投資信託や仮想通貨の売却などで、資金調達を続ける計画です。

最近でもFTXは1月に、ビットコイン現物ETFであるGBTCを、約10億円(約1470億円)売却したと一部メディアで報じられました。
顧客への完済にはかなりの時間がかかりそうですが、FTXは最大限の誠意を尽くしている最中です。
 

経営破綻から現在までの経緯

FTXは2022年11月に、関連会社130社を含め、米連邦破産法11条適用を申請しました。
経営破綻時の負債は、100億ドル(約1兆5000億円)から500億ドル(約7兆4000億円)の間とされます。
破綻時のCEOであるサム・バンクマン=フリード氏をはじめ、経営陣の放漫な資産管理も明らかになりました。
これを受けてフリード氏は2023年11月、米国地裁で詐欺をはじめ7つの罪状により、有罪判決を受けています。

経営破綻後、FTXは顧客への返済のため、さまざまな形での資金調達をしています。
たとえば2023年10月には、ソラナのステーキングを始めました。
利回りを活かし、弁済用の資産を増やす狙いです。
同年11月にはデラウェア州裁判所により、仮想通貨ETFの売却許可を受けました。

このようにFTXは、資産処分を通して、顧客への返済資金の調達を続けています。
しかし負債額が大きいため、苦難の道は続きそうです。
 

まとめ

FTXは、仮想通貨取引所の再開を断念しました。
そのため今後は、顧客への返済に専念する見通しです。
完済を果たすため、資産の処分やステーキングなど、あらゆる手を尽くしています。
しかし負債額が大きいため、完済までの道のりは長いでしょう。
仮想通貨取引所として再開の可能性がなくなったため、FTXというブランドは業界から消滅します。

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