昨日、起きた大手仮想通貨取引所ビットポイントのハッキング事件ですが、見方によってはポジティブに捉えることもできそうです。
その理由を解説しました。
要点
ビットポイントハッキングは好材料だった!?
昨日、ビットポイントにてビットコイン、アルトコインの仮想通貨がハッキング被害に。
詳細については下記の記事にまとめてあります。
今回はこれに対する各種報道、専門家の見解をまとめました。
コールドウォレットの管理が進んでいるという見方ではポジティブ?
多くある報道の中でも注目したいのが産経新聞の記事です。
仮想通貨の脆弱性浮き彫り 被害縮小も課題は山積 https://t.co/7f23WOxyUz
— SankeiBiz (@SankeiBiz_jp) July 12, 2019
「再び流出が起きたことは遺憾だが、昨年の2つの事案とは異なる点もある」。金融庁の担当者はそう語る。“異なる点”とは、ビットポイントジャパンが顧客資産の大半をネットワークから切り離した「コールドウォレット」に保管していた点だ。
昨年1月のコインチェックや同9月のテックビューロの流出事件では、顧客資産のほとんどが「ホットウォレット」という、ネットワークにつながった安全性の低い場所で保管され被害が拡大した。これを踏まえ、昨年発足した業界団体はホットウォレットの保管割合を20%以下にする自主規制ルールを作成。ビットポイントもホットウォレットで保管していたのは全体の15%程度とみられている。
引用元:https://www.sankeibiz.jp/business/news/190712/bsj1907122019004-n1.htm
今回、被害にあったのはオンラインに接続された「ホットウォレット」に保管していた仮想通貨。
しかし、自主規制団体の規制により、ビットポイントは全体の15%しかホットウォレットで管理していなかったとのこと。
国内で起きたハッキング事件の被害額と比べると、被害額が少ないのがわかります。
①コインチェック→580億
②ザイフ→67億円
③ビットポイント→35億円
もちろん、ハッキングを100%防ぐという前提はあるものの「被害額」を最小限に抑えたという点においては、昨年起きたコインチェックハッキング事件から国内の仮想通貨規制が進展したということを確認できた事件だったのかもしれません。
「買い材料にすらなる」FXCoin松田氏
なお、事件からおよそ1日が経とうとしていますが、今のところ相場への影響は限定的です。
仮想通貨メディアFXCoinのアナリストを務める松田氏は下記のように言及。
「ハッキングに関しては必ずしも売り材料とは限らない。今回の様に直ちに状況が公表され、日本のルールに基づいて全額補償されると示されれば5月のBinanceの時の様に買い材料にすらなり得る」
引用元:https://news.fxcoin.jp/detail.php?id=268
松田氏の指摘するように、被害額からみても今回の事件が売り材料になったわけではないでしょう。
まとめ
12日に国内大手仮想通貨取引所ビットポイントはハッキング被害にあったことを発表。
メディア・報道によって論調は様々ですが、被害額は過去国内で起きたもので最小であり、自主規制が進んでいるという観点からはポジティブに捉える向きもあるようです。
また、被害額からみても相場への影響は限定的。
改めて仮想通貨管理の難しさを認識する事件となりましたが、今後管理が改善され、仮想通貨がより普及することを期待したいですね。